暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
109.5話:ストライカー達の戦い
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へ向け飛びかかる。
だがエリオはストラーダを構え、ガリューの突撃を弾き返す。二人はほぼ同時に着地し、再び警戒するように構える。
そこで、エリオは口を開く。
「―――よく似てるんだ、僕達とルーは」
ずっと独りぼっち、守ってくれる人は誰もいない、誰も信じることができない。
何も知らなくて、何もわからなくて。誰かを傷つけることしかできなかった。
「だけど、変われるんだ! きっかけ一つ、想い一つでッ! 変わっていけるんだッ!」
「『竜騎招来、天地轟鳴』!」
瞬間、立ち上がる炎は勢いを増し、魔法陣から黒い影が現れる。
「―――『来よ、ヴォルテール』ッ!」
燃え盛る炎を弾き、召喚されたのは―――『大地の守護者』と呼ばれる黒き火竜ヴォルテール=B
咆哮を上げると、目の前にいる白天王と睨み合う。白天王の振り下ろされる腕を、ヴォルテールは受け止める。
「あなたのお母さんを助けるの、私達がきっと手伝う! 絶対絶対約束する! だから、こんなこともう止めて!」
「……ウソだ…!」
「嘘じゃない!」
「―――ウソだ、ウソだあああぁぁぁぁぁぁッ!!」
ルーテシアの涙の叫び、彼女から瘴気のように溢れる紫の魔力。
それに呼応するように白天王の腹部に水晶体が出てきて、エリオと対するガリューの両腕からは六本の刃が生える。刃は無理矢理生えたのか、ガリューの赤い血がぽたぽたと落ちる。
「―――殺して、私の邪魔をする奴…みんな、みんなッ! ころしてぇぇぇぇッ!」
涙を流しながら叫ぶルーテシア、エリオがガリューに呼びかけるが首を横に振り拒否される。そんなガリューの目からは、赤い血の涙が。
止まれないのだ。主の為とならないとわかっていながら、しかし止まれない。
キャロがルーテシアに手を差し伸べるが、彼女はそれに攻撃という答えを返す。
インゼクトからの攻撃は、帽子を吹き飛ばされながらも自身の防壁で防ぐ。
「それに、召喚士の我がままで大事な召喚獣を、悲しませちゃダメだよ。ガリューも白天王も、泣いてるよ?」
「―――ぁ、あぁ…ああああぁぁぁぁぁぁ!!」
叫ぶルーテシア。止める為にはやはり、戦うしかないんだ。
[―――エリオくん]
[…うん]
それが分かったキャロは、エリオへ向けて念話を飛ばす。
ガリューの目を見て、それはエリオも分かっていた。
彼女は本当に、自分達と似ている。
彼女は一人で生きてきた。守ってくれる人もなく、信じるということ自体が分からない。
一人で生きてきたから、誰とも触れ合えなかったから、何も知れなくて…わからなくて。助けて欲しいのに、頼れる相手がいない。
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