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俺達は何を求めて迷宮へ赴くのか
8.リリリーリ・リーリリ
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アズの様子を分析するが、どうにも物言いから察するに特別好意を抱いている人はいないようだ。なんとなく好奇心と探究心を司る8人目のペルソナ、リリーナが目覚めてしまいそうだ。あの会議欠員いたのかよ、と自分で自分に突っ込みング。

「ほうほう。ちなみにリリとマリは可愛いの範囲に入ってますかぁ?」
「ちょ、ちょっとリリ!?」
「ん〜……そうだな。二人とも可愛いと思うよ?……そういえば、オラリオの人って可愛さより金と実力に目が向きがちだよなぁ……例え美人でも金と実力が伴わなければ意味なし、みたいな?」
「……ありますあります!リリもサポーターをやってると分かった瞬間態度変えられることがよくあります!」
「サポーター?なにそれ、そんなポジションあるの?」

 小説から目を話したアズが意外そうに言う。
 何を言ってるのだろうかこの人は。あの冒険者のカースト最下位がなる最も屈辱的なポジションの事を知らないというのか。2年冒険者してるんじゃなかったのか、あんた今まで何を見てたんだ。……と言おうかと思ったが、よく考えたらこの人達ってサポーターが活動する上層をすっ飛ばして結構下に潜ってるんだっけ。今度はリリセーセキの勢力が強まっている。

「荷物持ちですよぉ。魔物と戦えるほど強くない冒険者は、サポーターという荷物持ちの仕事に就かざるを得ないんですぅ。戦いもせずにドロップアイテムや魔石を集めて、その中から雀の涙ほどの報酬を得る……利用したことねーんですか?」
「いや、オーネストと一緒にいると俺が必然的に荷物持ちになってるし。それにダンジョンで出くわす大型ファミリアは物運び専属班があるからそういうものかなぁと……」
「チッ、これだから大物冒険者は……」

 主人格の逆位置に存在するペルソナ、ダークリリがちらっと顔を覗かせる。今のリリは気分的にちょっぴりダークサイド。冷えてなお芳しい漆黒(コーヒー)を胃袋の燃料タンクに注いでパワーも満点だ。このコーヒー、なんだか飲むたびにエネルギーが漲る感じがする。
 勇気ハツラツぅ?アズにゃんコーヒー!!新しい!!新しい朝に向かってリリは突進することにした。

「リリは冒険者は嫌いれすけどぉ、そーいう苦労人の存在も知らにゃいようなボンボンはもっと嫌いなんれすよぉ!」
「ウィスキーボンボンとかは好きだぞ?ほら、今日なんか自作のソーマボンボンを作ってだなぁ、これがノウハウ不足で角砂糖そっくりになっちゃったんだよ」
「そうれす!!そのそーまぼんぼんがも〜ぼんぼんの発想れしてれすねぇ………はひぇ?」

 頭の中のリリカワが「……角砂糖?まさか、コーヒーにいれたあれに……あれに神酒?」と顔色を真っ青にして呟いた。つまり、どういうことだってばよ?
 えっと……アズの言うボンボンとは、チョコなどのお菓子のなかにウィスキー
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