3.騒霊劇場へようそこ
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に連れて行ってもらうのが賢い選択だ。他人に頼るのが嫌いで嫌いでしょうがないオーネストが嫌そうな顔をしたが、一応は納得してくれた。
「……で?どこのファミリアを利用し尽くして使い潰すんだ?」
「どこから捻りだしてんだよそのヒネクレ発想。潰さねーよ極悪人じゃあるまいし……」
「指名手配犯は善人とは呼ばん。ついでにその指名手配犯の同行を許すファミリアもあるとは思えんが?」
「ところがどっこい、心当たりは一応あるんだよなー♪確かそろそろ遠征再開するために地上で準備してる筈だから、とっとと行こうぜ?」
そう言いながら――俺は鎖で無理矢理天井の岩盤を砕いて仮設直通エレベーターの設置(?)に取り掛かった。これを使えばフロア一つ3分以下で移動できるというちょっとした裏技だ。工具は俺の鎖があれば全部補える。砕いた穴は時間をかけると塞がってしまうのでその都度造らなければならないのが難点だが、それでも歩いて帰ると数日かかってしまう事を考えればお手軽なショートカットだ。
ガリガリけたたましい音を立てて掘削機のように鎖が岩盤を抉り取っていく。抉れた岩盤は鎖で形成したベルトコンベアでどかし、ものの数十秒で一枚目の岩盤を突破することに成功した。
「………時々思うが、俺なんかお前に比べれば『常識的な問題児』なんじゃねえか?」
岩盤掘削の音でよく聞こえなかったが、何故かオーネストは俺を呆れた顔で見つめていた。
= =
「というわけでロキたん、俺達のロキ・ファミリア同行の許可ちょーだい?」
「ロキたん言うな!!ちゅーか人の頭勝手にナデナデすんなぁっ!!」
笑いながら頭を勝手にナデナデしてくる俺にロキは全力抗議と言わんばかりに手を振り回すが、身長165セルチの彼女に対して俺は身長189セルチと結構大柄。手もちょい長いせいか池乃め○か師匠がやってたぐるぐるパンチネタがリアルに出来てしまう。
なお、これをやって一ウケ取るまでが俺とロキたんの挨拶ワンセットである。流石エセとはいえ関西弁を喋っているだけあってこの辺の空気は本能で感じ取っているらしい。
ちなみにこのネタを生み出したきっかけは「ロリ巨乳VSロキ無乳戦争」という長きにわたる聖戦を見かけた俺が、ロリ巨乳側であるヘスヘスに助け船を寄越すために「ちなみに俺から見たらロキもチビだぜ」と余計な事言ったのが始まりだったりする。
ここにヘスヘスもいれば「ヘスヘスのぐるぐるパンチ」→「やっぱチビはチビやな!とロキたん乱入」→「ロキたんも届かない」という三段ネタが披露できたのだが。誰か代役は……と考えた俺とロキたんはほぼ同時にバッとファミリア団長のフィンを向く。あいつは小人族だから適任だ。
「なにボーっとしとるんやフィン!お前も早よネタに加わらんかい!」
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