2.異世界ホームステイ
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の敬語。罵倒言語と奇跡的にハイブリッドしてんだけど。無理して使わなくていいんじゃない?」
「イエイエ!お二人は糞溜まりの底でもがいてたアタシを圧倒的暴力と権力で曲がりなりにも助けてくれたいい意味でのデンジャラスパッパラパーですから!なんとか敬語をマスターして恩返ししてぇ所存です!!」
敬語が混ざってるせいで失礼度合いが3割増しだが彼女はこれでも一生懸命である。
なお、オーネストは無言で彼女の横を通り過ぎて料理に勝手に手を伸ばそうとしてた別の人物を蹴っ飛ばしていた。
「俺の飯に手ぇ出してんじゃねえ」
「グヘェェェーーー!!スイヤセンッしたァァァーーー!!」
「懲りないなぁヴェルトールも………」
まず、最初の褐色ガールはアマゾネスのメリージアだ。年齢は俺より少し幼いくらいか。
出会ったきっかけは……1年半くらい前にとあるファミリアに襲撃を受けた際、その報復としてオーネストがギルド破壊に乗り出した際に出会った。なんでもアマゾネスであるにも拘らず生まれつき体が弱くて捨てられた上に、人身売買業者に捕まったらしい。
その辺の事情は知らないが、戦闘能力の高さが自慢のアマゾネスは「調教」とやらをするのが難しくて、下衆な好事家に需要があったらしい。細かい事情など知りたくもないが、そのような事情があって彼女は随分碌でもない目に遭ってきたらしい。底での彼女は地下室に閉じ込められて「何か」されてたようだ。
ただ、出会った時の彼女の眼は「悲劇のヒロイン」なんてものでなく、どっちかというとこの世への憎悪と自由への渇望に飢えている様子だった。そんな彼女を見て何を思ったのか、オーネストはメリージアを解放した。ファミリアは止めるも何も壊滅状態だったので何も言わなかった。
『テメェ、もう自由だよ。何所でも好きな所へ消えやがれ』
『憐みのつもりかよ、気障野郎!?こんな所で惨めにいたぶられるアタシを、つまらない憐みで!!』
『うるせぇ。俺は、クソみてぇな野郎どもがいるばかりに我を通すことも許されねぇ奴がいるって現実が気に喰わねぇだけだ』
オーネストが言ったのはそれだけだった。その後メリージアが何を言っても無視して神を脅し、「次に俺の機嫌を損ねたらお前から――を削ぎ落とす」とだけ告げて帰っていった。竜巻とヤクザが融合したような男である。メリージアは当然の如く放置。しょうがないので俺は彼女の世話がてら知り合いの店にかくまってもらうことにした。
ところが、一か月後に彼女は店を辞めて自身を冒険者登録したうえでウチの屋敷に乗り込んできた。
『今日からこの薄汚ねぇ屋敷でメイドとして働くことにした!!』
『帰れ。ここは俺の家だ』
『じゃあ勝手に働くことにした!結局お前らに助けてもらったし!?借りを返さねぇのはあたし自
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