命のバトン
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す。
それで君のお友達を助けよう、
君は上流の敵を止めるといい」
叢雲「頼めるかしら?」
医師「ああ、もちろんだ。怪我人を助けるのは私達の務めだからね」
医師はハリのある声で言った。
叢雲「それじゃ、白露達を頼むわ!敵は私が食い止める!」
叢雲はそう言いながら、走って治療室を出て行った。
医師「騒がしいお嬢さんだ。、、、頼んだぞ」
医師は内線を掛けると、
救助ヘリの要請をした。
叢雲は元来た窓から飛び降り、生簀に着地する。
落下の衝撃が来る、体を屈め分散すると、
円状に水が窪み、飛沫がパラパラ落ちた。
用水路に向け加速する。
生簀の魚を巻き上げながら突っ走る。
右手人差し指と中指を耳に当て、
基地に連絡を入れる。
叢雲「こちら叢雲、応答を願うわ」
数秒後、ザラついたノイズ混じりの通信に答える者が居た。
瑞鶴「瑞鶴よ、何か用?こっちは忙しいんだから!」
無線の奥からは砲撃音や爆発音が頻繁に聞こえる。
敵からの基地への攻撃はまだ続いてる様だ。
叢雲「手短に話すわ、現在敵の別働隊が川を上昇中、
敵の数は戦艦1、重巡1、軽巡2よ
川の上流にはダムがあって、
多分敵はそれを決壊させるつもりよ」
プロペラのエンジン音が響く。
瑞鶴「うっそ、それほんとなの?」
叢雲「憶測の域を出てないけど、作戦としては、街に甚大な被害を出せるわ」
瑞鶴「マズイわね、ここは飛龍さんと私で何とか食い止めてるけど、
応援を出せる程の余力は無いし」
叢雲「とにかく、私は1人で敵を食い止め時間を稼ぐわ。
でも、殲滅は無理ね」
瑞鶴「分かった、なるべく早く敵を片付けて、応援に向かうわ。
死なないでね」
叢雲「フッ、あなたもね」
通信を終える頃には、用水路を抜けていた。
叢雲「川の流れが速い、上流に近づいているのね」
速い流れで敵の進行が遅れているのを願いながら、突き進んだ。
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