命のバトン
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ると、赤ちゃんをたすき掛けし、
病院へと続く用水路に進路を取った。
高速移動で水飛沫を巻き上げながら飛ばす。
赤ちゃんの泣き声が遠くなった所で、
暁、白露は一息つき、力無く倒れる。
暁「叢雲の事だから、
私達が苦しそうにしてたら心配して行けない」
白露「元気な振りするのも、、大変だ、よ」
浅いため息を吐き、
2人は目を閉じる。
背中の煙突から黒煙を吐き、
叢雲は用水路を進む。
叢雲「早く病院に行かなきゃ!」
たすき掛けする赤ちゃんの呼吸は弱々しく、
危険な状態だ。
急カーブを体の姿勢を低くし、最小限の曲がり角で曲がる。
用水路が両舷に裂ける。
スジ状の隆起が後に続き、潰れ、水面を騒ぐ。
叢雲「もうすぐ病院に着くはずだけど、
用水路はもうすぐ終わりね」
これ以上進むと、病院から離れるコースになる。
叢雲「もう少しの辛抱よ、待ってなさい」
赤ちゃんに語りかける。
赤ちゃんは叢雲の目を見ると、安心した様に笑った。
叢雲「そういえば、病院の隣には生け簀があったはず!」
スピードに乗ったまま水面を蹴り、飛び上がる。
数メートル程の高さに到達すると、
案の定、生け簀が見えた。
その先に目的の病院がある。
叢雲「見つけたわ!」
目の前の道路は工事中、
叢雲の落下地点には大穴が口を開けていた。
電柱脇に工事を伝える看板が見えた。
叢雲「借りるわよ!」
手に持った連装砲を砲撃する。
看板の足が吹き飛び、看板は地に伏せる。
砲撃の反動でちょうど看板の真上に着地、
勢いを保ちつつ、看板に乗り道路を滑る。
叢雲「修理代は鎮守府に付けといてね!」
隣の家の塀を砲撃、その反動を利用し、進路変更
生け簀のフェンスに突き進む!
タイミングを見計らいジャンプ!
前方3回転しながら、フェンスを飛び越え生簀に着水した。
赤ちゃんはキャッキャ喜んでいる。
叢雲「これが好きなの?
ふふっ、それじゃあもう一回してあげる」
生簀で加速する。
病院目掛け、どんどん加速する。
赤ちゃんはキャッキャ喜んでいる。
叢雲は生け簀の水面を大きく蹴り、
2階の窓ガラスをめがけ飛び上がった!
高速前回転をしながら窓ガラスを破り、
ガラスを撒き散らしながら飛び込む!
「うわー!」
「キャー!」
患者の手当てをしていた医師や看護師が驚き、辺りは騒然とする。
医師「なんなんだ、君は!」
叢雲はしゃがみ姿勢から、ゆっくり立ち上がる。
叢雲「人間ジェットコースターよ」
訳が解らないといった様子の一同
医師「何を言っている!?」
叢雲「そんなことよりも急患よ」
医師「君がか?元気が有り余ってる様に見えるが」
叢雲「私じゃないわ」
そういうと、たすき掛けしていた赤ちゃんを降ろして見せ
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