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Fate/GrandOrder///OutBre;ak
魔眼の少女と真瞳少女
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認出来ない、確認出来ていない可能性も有るけどこれ以上の無駄な作業はしないと断定できた。
その魔術師は俺と似てると分かった異常、そんな事はしない。
不思議と思えた感覚に笑みをこぼしながら進むと。
「あれ……」
一際、異彩を放つ建物を発見した。
その建物から発せられるのは警告、近付けば命はない。
と言わんばかりの殺意を感じた。
でも、実際は。
「なんだ、こんなの」
チョンッと指先を当てただけで世界の色は変わった。
殺意は消えた。あるのは先程と変わらない好奇心だけだ。
階段を登り、鼻歌交じりの上機嫌で俺は目的地の扉を開けた。
「伽藍と堂へようこそ」
扉を開けた瞬間、煙草の独特な香りにむせそうになった。
単に俺が煙草嫌いだからではない。その煙草の匂いが変だったからだ。
「何が、お希望かな?
……と本来ならふざけ半分で言ってるんだがね」
その女性は紅だった。
雰囲気……それも有るけど色で表すなら紅だ。
綺麗な人だ……着物美人と同じそれ以上かも。
「あの、ここは?」
「ここ? 私の経営する建築デザイン事務所?伽藍の堂?だけど」
「……変わった名前ですね」
「ありがとう」
「え?」
「君は今、この店の名前を変だと思ったろ?
それは私にとっては褒め言葉なのさ」
褒め言葉、この人はやっぱり俺と。
「で、君は何者なのかな?」
穏やかな空気だった。
本来なら結界をすり抜けた免れざる客の筈なのに。
「俺は天城、天城 輝信です」
「ふぅーん。変わった名前だね」
「ありがとうございます」
「おや、そのくちぶりだと君も……」
「はい、変わった名前は僕にとっては褒め言葉です」
互にうっすら笑いながら。
「君、なかなか分かってるじゃないか」
「はい、貴女も」
「まぁ、そんな所に立ってないで座りなよ」
そう言って紅色の女性は席を立ち、珈琲カップを取り出した。
俺はその建物の中を観察しながら入ると。
「これ……魔力を帯びてる」
「おぉ、分かるかい。
それは数百年前に作られたナイフだ」
よく見渡せばこの建物の中からは異様な魔力を感じる。
「そのナイフから魔力を感じられるって事は相当、腕の立つ魔術師だね」
「いえ、そんな……」
「まぁ、ここに入れる位だ。それくらい感じとれて当然なんだけど。それなら逆に変だね」
「変……ですか?」
「君は私を見た瞬間、結界の主は私と判断できたろ。
なのに先程、反応は妙だった。
まるで……何かに怯えてる様な」
「…………」
「いや、すまないね。
変な事を聞いた。今のは忘れてくれ」
女性は淹れたての珈琲カップを差し出すと。
「あぁ、そう言えば自己紹介がまだだった。
私の名前は蒼崎 橙子。ここの
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