暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/GrandOrder///OutBre;ak
魔眼の少女と真瞳少女
[14/14]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
んだ?
 その仕草は神に祈りを捧げている。なのに、何故、こんなにも―――億劫なのだろう。
 解る筈なのに判らないその男の生き方に疑問を感じた。
 だが、否定はしない。人の生き方は人の数ほどある。
 肯定はしない、否定もしない。疑問に感じても異論は唱えない。
「えぇ、始めましょう、マスター」
 本来なら召喚される事のないサーヴァントに本当なら組み合わされる事のない組合せ。
 最高の組み合わせでもあり、最悪の最低の組み合わせでもある。
 彼らの齎す、願望は聖杯にどんな影響を与えるのか?







「―――――死が、俺の前に……立つんじゃない」
 その言葉を言い終えたと同時に全ては終わった。
【直死の魔眼】それは生きているものの命を直視する魔眼。
 無限の再生能力を誇っても、どんなに強固な盾でも、隠し切れない綻びを持っている。
 その弱点、その寿命を直視する。
 それが、直死の魔眼だ。
「……魔眼、」
 式は普通の人間だ。
 肉体のスペックは普通の人間とさして変わらず、特質した点はない。
 肉体的な面から見れば式は普通なのだ。
「やれやれ、疲れた」
 足元に落としていた鞘を拾い、懐刀を収める。
「お疲れ、式。
 悪いねぇ、仕事でもないのに」
「いいよ別に。こんなのは仕事の内に入らないからさ。
 あぁ、でも、労ってくれるならハーゲンダッツのイチゴ味を所望する」
「冷蔵庫に入ってるから好きに食べな」
 式は年相応の笑顔で冷蔵庫を開ける。
 やっぱり、普通の女の子なんだ。そう思える瞬間だった。
「あれ?……抹茶も有るけど」
「それは私の……いや、それは天城にあげてくれ」
 それを聞いた式はハーゲンダッツ『抹茶』を俺に向けて投げた。
「おっとと」
 俺はそれをキャッチし。
「いいんですか?」
「構わないよ、大したおもてなしもしてないしアイスくらいはね」
 そして今度はスプーンが投げられた。
 俺はスプーンを受け取り、ハーゲンダッツ『抹茶』を一口。
 ―――やっぱり美味しいなハーゲンダッツ。
 ……いや、いやいやいやいや!
 和んじゃ駄目だ!
「ちょっと待って下さい!?」
「?」
 自然な穏やかな表情で蒼崎はこちらに振り返る。
「あの反応……いや、そもそもの問題だ。
 えっと……まず、そもそもの問題から。俺は違う、時空から飛ばされてこの世界に来ました」
「知ってるよ、さっきの説明でね」
「いや、そうですけど……。その、多分……俺が原因で…………」
「気にするな」
 え……?
 気に……するな?
「君のせいなんて確証はないし。仮に君を狙ってここを襲ってきたとしても関係ない」

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ