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Fate/GrandOrder///OutBre;ak
魔眼の少女と真瞳少女
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あるサーヴァント……いえ、男はこんな事を申していました」
「ほぉ、」
「最弱のサーヴァントでも、人間では勝利する事は敵わない、とね」
その言葉を聞いた瞬間、ルーラーの表情は固まり。
薄らと笑い始めた。
「……確かに、その通りだ綺麗。
人間ではサーヴァントに勝利する事は『不可能』だ 」
サーヴァントである限り、人間は傷を付ける事すら出来ない。
どんなに強力な武器でも。数で圧倒しても勝利する事は不可能。
「最弱でも要は使い用、真名を明かさず、このルーラーのクラスを上手く活用すれば聖杯を勝ち取る事は難しい事ではない」
「ルーラは戦闘向きではありませんからね。
本来の仕事を全うして頂ければ私は口を挟みません」
「おやおや、言うようになりましたね」
嫌悪な空気、常人ならここから離れたくなる様な状況に二人の男は平常心で居座る。
「その成長は嬉しくもあり、悲しくもある。
幼少の頃の君は誰よりも神を信じ、誰よりも自身を鍛えた」
「そんな事はありませんよ。
私は神を嫌悪していました」
神父の言葉とは思えない発言にルーラーは多少、驚いた。
……薄々とは気付いていた。だが、それは自分の勘違いと思い込み。誤りであると思ったからだ。
「綺麗、君は……?」
「神は居ない。
存在しない者に憧れる愚か者はその存在しない『存在』に憧れを抱き、それを信仰する」
「信じる者は救われる……あぁ、その通りです」
神は人の心の支えだ。
「支えを失った者は、新たな支えを欲する。
神はその代わりでしかない」
とても神父の言葉とは思えない会話。
全うな神父が居れば目眩する様な……。
「代用品で人の心を惑わすと? 現実で効率的だ。
だが、それは曖昧で単純だ」
「真実は時に残酷で、時に人を幸福に導く。
貴方はどうです? 言峰、」
「私は人を愛していますよ。人は素晴らしい。
あの様な滑稽な動物を私は知らない」
神父に似合わない笑顔で男は告げる。
「私は人間【娯楽】を愛している」
その愛は汚れている。
それは綺麗自身よく解っているだろう。だが、そんな事はどうでもいい。他人は他人、自分は自分だ。
自分の思うままに娯楽【人間】を堪能し遊び尽くす。
「狂っている、捻じ曲がった信仰は時に強い執着心を与える。君の様にね」
「私は至って正常ですよ。特に目立った欠陥も無ければ……いや、誰よりも人間らしいと私は自負しています」
そう、彼はある意味、誰よりも人間らしい。
人間を愛し、人間を愚弄する男は紙一重の存在。
「さぁ、聖杯戦争を始めましょう」
ゆっくりとゆるやかに長椅子から立ち上がり、教壇の上で神に祈りを捧げる綺麗の行動はそれこそ神父のもの。
何故、言峰綺礼は歪んだ? 何時から歪
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