任務-ミッション-part3/奴隷商売星人
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悪意に満ちた破壊のためだけの爆発。その爆発が、サイトたちを襲った。
ルイズはアニエスの命令で待機させられていた銃士隊の隊員たちと共に待機していた。こうして今っているだけでも、ルイズは待ち焦がれていた。サイトたちが突入してから5分も経たない内にだ。
(…何時まで待たせるのよ)
どの道自分の力を出し惜しむどころか、その前に任務が終わらせることができるのなら、さっさと戻って来てほしいところである。だが、サイトたちはまだ戻ってこない。気づかないうちに彼女は、門の前で腕を組みながらうろうろしている。見るからに落ち着いていない。
(ミス・ヴァリエール、相当待ちきれそうにない様子ね)
その姿があまりに目立ちまくりなのか、銃士隊の隊員の一人が仲間の一人に耳打ちする。
(そうね…どうもあの使い魔の少年が副長と突入してからずっとあの調子)
(もしかして、ヴァリエール様…あの少年が好きなんじゃ)
(えええ嘘!?だってあの男の子私たちと同じ平民でしょ?いくらご主人様だからって、ヴァリエール様って、王質とも姻戚関係にあるヴァリエール家のご令嬢でしょ!?)
(身分違いの恋って奴!?きゃーーー!!)
完全にガールズトーク、それも恋バナだ。アニエスのような堅い態度の女性が隊長を勤めているとはいえ、隊員たちも女性。恋愛に興味はあるのだ。しかも平民と名門貴族の令嬢だなんて、恋愛話においていいネタになる可能性が高いゆえに興味を引かれるのも無理はなかった。
「ちょっとあんたたち!聞こえてるんだけど!」
しかし地獄耳なのか、ルイズは隊員たちの勝手な恋バナに過敏に反応して目を吊り上げる。とはいえ、明らかに恥ずかしさのあまり真っ赤に染まった表情のせいで迫力がない。寧ろ隊員たちから「なんてかわいいんだろう」という評価を受けていたのであった。
が、そのときだった。屋敷が突如、ドゴオオン!!と激しい爆音を上げながら大爆発を引き起こした。
「!?」
無論ルイズたち待機組の皆は唖然としていた。
「サイト!?」
「あ、いけませんヴァリエール様!」
建物が崩れ始めているのだ。それに近づいてはルイズだって危険な目にあってしまう。引きとめようとしたそのとき、瓦礫の下から何者かが這い出てきた。サイトか?と期待を寄せたが、残念ながら違った。それも、出てきてほしくない部類の人物が現れたのだ。
「やれやれ、ボーグめ。派手に爆破させおって」
そいつはゴドラ星人だった。なんだこいつは!?とルイズは思わず足を止めてしまう。すると、ゴドラ星人はルイズを見て、薄ら笑いを浮かべだした。
「噂の虚無の娘だな…」
「!」
初めて会う亜人に、自分が虚無の担い手であることに気づかれていたルイズは驚くしかなかった。
「なんであんたが知ってるのよ!あんた、一体何者!?」
「我々はメイジの
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