任務-ミッション-part3/奴隷商売星人
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ことがあるんだ。ここでやられるってことは…たぶん…」
敗北すれば自分たちも同じ目に合うに違いない。それは場合によっては死よりも残酷なことかもしれない。
「とにかく、気絶させましょう。俺が前に出てデルフに魔法を吸収させながら前進しつつ攻撃します。ミシェルさんは俺の後ろから続いて、彼らを気絶させてください!」
サイトがそこまで言ったところで、メイジたちが再びサイトたちに向けて魔法を放って来た。サイトはすぐにデルフを眼前にかざしながら接近し、剣をふるって魔法を掻き消しながら進んでいく。ミシェルは苦々しく思いつつも、サイトの後に続きながら、メイジたちの懐に飛び込み、鍛えた腕によるパンチを彼らに叩き込むことで気絶させていった。
「これで、最後!」
最後の一人はサイトが峰打ちでフィニッシュを決めた。最後のメイジが倒れたところで息を深く吐いた。
「ふぅ、大丈夫ですか!?」
サイトはミシェルのもとに駆け寄り、彼女に怪我がないか尋ねてきた。
「…ふん、まぁ礼は言っておいてやる」
助けられたのにどこか上から目線でミシェルは礼を言ってきた。気まずそうにそっぽを向きながらも礼を言うという、どこかの誰かさんのパターンで見たような素直じゃない返し方に、サイトは思わず苦笑する。
「ひ、人が礼を言ってやったのに笑うとはなんだ!」
「あ、はは…すいません。なんか、うちのご主人様みたいなリアクションだったからつい…まぁ、それよりもさっさと行きましょう。他にも捕まっている連中がいるはずです」
「…そうだな。さっさと行くぞ」
「あ、待ってくださいよ!」
ミシェルはこれ以上時間を取らせるわけにいかないと、サイトをはねのけて今度は自らが前に出て歩き出した。
そこはいくつかよういされた客室前の廊下だった。ここのどこかに、学院の生徒たちが捕まっているのかもしれない。ミシェルが辺りを見渡しながら廊下の壁に設置されている扉たちを見る。
「現状はどうなっている」
すると、ついに第2陣として突入していたアニエスたちが追いついてきた。ミシェルがアニエスの前に一歩前に出て報告に来た。
「先ほど魔法学院の生徒たちが襲いかかったので応戦しました。ですが、全員気絶させております」
「さっき廊下で倒れていた生徒たちが、襲ってきた?」
救助対象から攻撃されたという事実に、アニエスは目を細める。
「洗脳されたんだと思います。だから、俺たちに襲ってきたんですよ」
「なるほど。確かだな?」
アニエスは補足を入れてきたサイトの目を見る。嘘は、言っていないようだ。嘘をついているかどうかは目を見ればわかるが、この少年は目に迷いを宿していない。
「魔法学院の生徒たちはここから現れていました。おそらく、どこかに彼らが固まっている場所へ続く道があるはずです」
「お前たちは気絶させた生徒たちを先に
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