任務-ミッション-part3/奴隷商売星人
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こかで笑い続けていることだろう。しかも、怪獣という恐ろしい存在が出てきても、貴族共は自分たちの我が身かわいさのために他者を蹴落とすこともいとわない。
それが許せなかったし、許されるはずがない。だからこの国は変革の時を迎えなければならない。
だから…私は、たとえどんな闇の中を進むことになろうとも…!
「『あの人』の恩に報いるために…私とあの人の願いでもある、この国に『変革』をもたらさなければ…!」
右手に握りしめていた両刃の剣を握りしめ、決意を口にするミシェル。すると、そんな彼女の覚悟を試すとばかりに、闇の中から彼女に挑戦状を叩き込む者の気配を感じた。
「ッ…来たか…」
これまでミシェルはトリステイン国内で惰眠をむさぼり国を腐らせてきた貴族や犯罪者を、銃士隊副隊長として何人も逮捕・処分を繰り返してきた。今回は果たしてどんな奴らが敵として現れるだろうか。ミシェルは剣を構えなおし、自分を狙う敵の正体を見据える。
しかし、敵は実に意外な連中だった。
「な…!?」
ミシェルは目を見開いた。突然、切り裂く空気が自分の顔をかすった。わざと充てるつもりがなかったのか、彼女の頬に小さな切り傷が入った程度だった。
だが、ミシェルはメイジを相手にしたことが腐るほどある。今のは、風の魔法だ。まさかと思い、闇の中を目を凝らしながら見てみる。
予想通りだった。もちろん…嫌な意味で。
現れたのは、複数名のメイジだ。しかもあの服装…間違いない。
さらわれた魔法学院の生徒たちだ!
学院の生徒たちはミシェルに向かって魔法を放ってきた。今度飛んできたのは、水のメイジが放つ水の波動だ。
「く!」
食らうものか!ミシェルはすぐに身をかがめて回避し、腰に下げていた銃を彼らに向ける。
「ミシェルさん、だめだ!撃つな!」
しかし、追いついてきたサイトが彼女の後ろから声を飛ばしてきた。その声に思わずミシェルが気を取られている隙をついて、今度は火のメイジにいる火球が飛んでくる。サイトはデルフを背中から引き抜き、瞬間的な速度でミシェルの前に立つと、デルフを盾代わりに眼前に掲げる。彼に向かって飛んできた火球は、デルフの刀身に吸い込まれていった。
「ふぅ、大丈夫ですか!?」
「く…」
見下していた相手に助けられたことに感謝よりも屈辱を感じたミシェルだが、サイトはそれに気づかず、ミシェルに魔法を放ってきた学院の生徒たちを見る。思った通り、目が虚ろだ。
「目に生気がない。やっぱり操られてるんだ」
でなければ、こちらに危害を加えるはずがない。
「操られてる?『ギアス』の魔法でも使ってるのか…?」
立ち上がったミシェルが尋ねる。
「いや、たぶん…星人たちが洗脳処置を施したんだ。過去にも俺の故郷でも防衛軍の兵が洗脳されて基地を爆破しようとしたりとか、悪い宇宙人の手先になった
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