任務-ミッション-part2/絶望の牢獄
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ではない。
(そういや…ここ、いつぶりになるかな?ゼロ)
かつてシエスタを己の妾…慰み者として無理やり引き取ったモット伯爵の屋敷は、アニエスが話していた通り、新しい屋敷に立て直されていた。当時、ゼロと意見が合わなかったがために、望んだとおりのサイズになれず小さい体でノスフェルに挑み、そこを今は行方不明のあいつに…シュウの変身したウルトラマンネクサスに救われた。
『もうチビトラだなんて言わせねぇ。さっさと宇宙の悪をぶっ潰して、学院のぼっちゃんたちを連れ帰ってやろうぜ』
『おぅ!』
二人は他者には聞こえない会話を交わしあって気合を入れた。
「全員、私の話に耳を傾けろ」
アニエスがこの場にいる全員に向けて命じると、集まった全員がアニエスに注目した。
「これから我々は屋敷に潜入し、内部に囚われている魔法学院の生徒たちを救援する。各隊員を複数のメンバーに分けて突入するぞ。メンバーは…私とセリア、ティリー、それに………」
メンバーを発表していく中、ルイズは当然自分はサイトについていくと考えていた。しかし、現実はそうはいかなかった。
「サイトはミシェルと組んでもらう。ヴァリエール嬢はここで待機してもらう」
「えぇ!?どうしてよ!」
自分とサイトが同じチームでの同行許可を下されなかったことにルイズは耳を疑った。アニエスはすぐに、サイトと組ませてもらえず待機組に配置された理由を明かした。
「当然だ、ミス・ヴァリエール。あなたは陛下の女官で、大切な方だ。無暗に最前列に出して、万が一のことがあったら陛下に申し訳が立ちませぬ」
「でも、私だって魔法を使って戦うことはできるわ!」
「…ミス・ヴァリエール。あなたのその魔法の特性は私もすでに知っております。だからこそ、その力をそうたやすく煩わせることはできません。
それに、あなたの爆発魔法は屋内で使うには危険すぎます。屋内の爆発は天井崩落を招きます」
彼女も虚無魔法のことはアンリエッタから信頼も置かされていることもあり聞き及んでいる。あらゆる系統魔法の上のランクに当たる伝説の系統魔法・虚無。その破壊力はあらゆる敵を葬ることが可能かもしれないが、今の自分たちの任務は魔法学院の生徒の救援だ。つまり生徒たちを安全に救出し、ここから脱出させることこそが成功だ。敵を倒しに行くわけではない。
「て、手加減すればいいんでしょ!?」
「今息を詰まらせましたね?その時点、不可能である可能性が見えます。そのような不確定要素が含まれている以上、お連れするわけにいきません。ここで我々の帰還をお待ちください」
正直ここにきて連れて行けません、など抜かしてきたアニエスの下した命令には不満だらけだ。しかも自分が使う虚無についても、…確かに自分でも手加減できる威力を放てるかといわれると『大丈夫だ』と自信持っていうことはできない。
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