任務-ミッション-part2/絶望の牢獄
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険の伴う賭けでもある。だから自分も当然、前に出て二人を援護するつもりだった。
「そういう意味じゃなくて!」
しかし、ルイズは声を上げて否定を入れてきた。アニエスはルイズの否定に対して疑問を抱いた。二人の命の危険を心配したからじゃないのか?
「あのバカ犬がミシェルに発情して襲ってこないかが心配なのよ…」
…そっちか、とアニエスはため息を漏らした。確かにサイトが年頃の少年らしくすけべな一面があることはアニエスも知っている。何せ、時折アンリエッタの胸元をちらりと見ているのをアニエスも知っているからだ。いちいち視線を向けるなと言ってもキリがないので、敢えて何も言っていない。
「…ミシェルはああ見えてしっかり鍛えた身です。ただの痴漢ごときに遅れはとりませんよ」
「そう、なら安心したわ」
そんなことで安心されても…と、アニエスは自分でも似合わない突っ込みを入れたくなった。
まぁ最も、ルイズが二人の…サイトの身の安全を気にしていたのは紛れもない事実だった。
(後で追いつくから、それまで死んだりとか、ミシェルに欲情とかしないでよね…)
「なんだってぇ!?」
星人たちは自分たちを特殊なベッドに拘束し、精神力や系統魔法のレベルを計測する。そのうち利用できそうな奴は兵士として洗脳、無能ならば奴隷市場へ売り飛ばす。
ロビンの目を通して星人たちの悪質な企みの一端を探ったモンモランシーから、そのことを知ったギーシュたちは思わず声を上げてしまった。
「ど、どのみち僕たちはろくでもない結末を迎えるってこと!?うわああ!!なんだよあいつら!!人に希望を持たせておいて!!」
マリコルヌは星人への怒りもそうだが、それ以上にどのみち自分たちにはバッドエンドしか待ち受けていないことを悟るしかなかった。
「おいマリコルヌ!声が大きすぎる!」
レイナールが恐怖するマリコルヌを注意したが、すでに遅かった。
「おい!それどういうことだよギーシュ!」
「僕たち、どのみちここから出られないってことなのか!?」
しまった…とレイナールやモンモランシーは顔を覆った。死の恐怖か、転落人生への恐怖。その両方がここにいる魔法学院の生徒全員の心を支配した。
「冗談じゃないわ!なんで私たちが奴隷になんかならないといけないのよ!」
「でも、奴らに従わないと殺されてしまう…」
「だからって、あんな不遜な輩に従ったところで同じことだろ!」
待っていても、星人たちの洗脳を受けて奴隷となるか星人の手駒となるか。抵抗したところで、無残に殺される。
誰も彼もが、絶望するしかなかった。もはや過去の罪で下りの中で怯える囚人たちのようだ。誰も希望を抱いた眼をしていない。迫りくる絶望が彼らを恐怖させる。
「もぅ…魔法学院に戻って次の学期の準備に取り掛かるはずだったのに、どうしてこうなるのよ
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