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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第9話 感知
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クラとは若干の差異があったのも考えて、神経を研ぎ澄ましていく。
「オレは感知タイプじゃないからな」
不得手を言い訳にするわけではないが、こうやって集中しなければ感知できないなら才能がないの一言で片が付く。
東西南北に神経のアンテナをめぐらす、それにしても随分変わった場所だ。
「せめて手がかりだけでも……」
大蛇丸に辿りつかぬとも場所の把握だけでもしておきたい。
「?!」
サソリのチャクラ感知が何かを捉えた。
「今、明らかなチャクラの反応があったな」
サソリは指で照準を合わせて、より正確に精密に場所を割り出す。
「クソ、反応が消えた……」
あんまし出会ったことがない性質の反応であるが、間違いなくチャクラの反応だ。
サソリの日々のリハビリと五行解印によりチャクラ量が増大していたのか、前にも増して動きやすくなっている。人間の身体ってこんなに順応が早かったかな。
サソリは、そこら辺を散歩するように病室の窓から飛び降りていった.
地面に到着する寸前で二本の脚を地面に激突させて、一呼吸置くと、全速力で駆け出した。チャクラの制御で足や手のひらに集めて、瞬間的に加速とブレーキを掛ける。キビキビとした忍者らしい動きでビルの屋上やアパートのベランダに着地しては縦横無尽に動き回る。
いきなり動き回ったので流石に息が切れるが力が戻りつつあることに充足感を持つ。

昨日よりも身体が軽い

まるで欲しいものが手に入った子供のような充足感に包まれながらサソリは駆け出していく。
チャクラ反応があったところまで一気にやってくると、見知った顔がいるのを見つけた。
「ん!?何してんだお前?」
そこにいたのは、青い顔をした佐天だ。小刻みに震えている。
「サ、サソリ……どうしよう白井さんが……」
「?」
話を聞いてみると、どうやら噂のレベルアッパーを悪用した輩に佐天が襲われているところに白井が助けに入り、戦っている。
さらに白井は相手の攻撃を受けて、現在は目の前のビルの中にいるとのこと。
「サソリ、助けに行ってあげて……」
サソリは辺りを伺うように見て回る。

空気が若干変わっているな
温度も日向にも関わらず日陰と同じくらいの涼しさだ
少し居心地が良い

サソリは腰を下ろして土を一掬いすると、感触を確かめるように指先で転がした。
「お前の他に誰かいたか?」
「へっ?確かこっちに」
「ひぃっ!!ゆ、許して」
佐天が指さす方向を見ると、太ったオカッパ頭の男が肩を震わせてサソリの視界から外れるように資材の下に頭だけ隠して伏せていた。

どう見ても忍じゃねえな……

サソリは苦い顔をして、興味無さげコメカミを掻く。

もう、チャクラの反応がない
隠しているか、逃げたか……それとも

そこまで聞くとサソリは腰を上げ
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