機動戦艦ナデシコ
1258話
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ば、俺がやるべきは何とかここを誤魔化す事、か。
……俺に出来るか?
いや、やる必要がある。ただし、最悪の場合はナデシコから逃げ出し、ミロンガ改を回収してニーズヘッグでホワイトスターに帰還する事も検討する必要があるな。
「あくまでも偶然だ。俺が言っても色々と信じられないのは分かるだろうが、それでも俺のミロンガ改に使われているブラックホールエンジンは俺達の組織独自の物だ」
「組織?」
「ああ、組織だ」
ここで組織……シャドウミラーの存在を口に出すのは色々と不味い気もするが、まさか俺が個人的にブラックホールエンジンを作った何て言っても誰も信じられないだろう。
それ以前に技術的な事を聞かれても俺には説明出来ないしな。
「どこの組織とは言えないが、それでもこの技術は俺達が独自に発展させてきた代物だ」
「……本当なの? アクセル。貴方がどこの人間かははっきりとしていない。それこそ、私達と敵対する組織の存在の可能性もある。それをどう考えてるの?」
「その件に関しては、遺伝子調査ではっきりした筈だが?」
「はっきり? 結局オモイカネがフリーズして、何も分からなかったという話だけど?」
じっと俺の方へと視線を向けていたエリナだったが、そのまま数分程俺と視線を交わす。
「……まぁ、いいわ。ただ、この件はちょっと問題になるかもしれないわ。悪いけど、本社の方に知らせる事になると思うけど、構わないわね?」
「ああ、構わない。ただ、言うまでもないが、俺の機体を調べるというのは遠慮して貰おう」
「善処するわ」
そう告げると、エリナは椅子から立ち上がる。
「悪いけど、今日はこの辺で失礼させて貰うわね。本社の方に連絡をする必要もあるし。本当にネルガルから機密を盗んでいるのかどうかを確認する必要もあるから」
「だろうな」
最後に俺の方を一瞥すると、エリナはそのまま部屋を出て行くのだった。
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