機動戦艦ナデシコ
1258話
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までの戦力か?」
「そうね、それは否定しないわ。実際、あのミロンガ改とか言ったかしら。あの機体の戦闘を見た技術者達は目を疑っていたわよ? ジョロやバッタを一撃で倒す事が出来るだけの威力を持つ武器に、本来戦闘機より高い機動性や運動性を持つバッタを更に上回る機動性と運動性。バッタのミサイルを無効化するジャマーもあったわね。他にも色々とあったけど、とにかく私達にとってミロンガ改というのは非常に魅力的な機体なのよ。でも、それを強引に奪おうとすればこちらの被害も甚大。だとすれば、友好的に接して火星に向かうまでの間に行われる戦闘データを少しでも得たい。そう思うのは当然でしょ?」
「その為に、会長秘書がわざわざ危険を冒してまで火星に行くと?」
「そうよ」
へぇ。躊躇なく頷いたな。
今のを見る限り、上から無理矢理命令されてナデシコに乗ってきた訳ではなく、自分から乗り込んできたって事か。
多少の危険はあっても、そこに利益が多ければ躊躇しない。ハイリスク、ハイリターンか。
人にやらせるのならともかく、自分からそれを行うというのは好感を抱く。
しかもそんな行動を行うという事は、大きな成果を求めているという事。
ここまで話したエリナの性格から考えて、会社のために自分が危険を冒す滅私奉公とでも呼ぶべき気質があるとは思えない。
だとすれば、自分の為……ネルガルという大企業なのを考えれば、より上に行く為の手柄にしたいといったところか?
上昇志向だけが強い無能……な訳ではなく、有能で上昇志向も強いタイプか。
「ま、いいだろ。取りあえず俺としては機体に妙な手を出さず、俺との契約もきちんと守ってくれるのなら、それでいい」
「そう? じゃあ正式にネルガル所属という事になるけど、いいのね?」
「問題ない」
その言葉に頷くと、エリナは持っていたバッグから何枚かの書類を取り出す。
雇用契約書とか、その手の書類らしい。
「なら、これにサインをお願い。一応よく読んでね」
「よく読んでって割りには、随分と細かく書かれているけどな」
この手の書類を見ていつも思うんだが、本当に相手に理解させようとしているのか?
その辺を疑問に思う。
面倒臭そうだから、取りあえず読まないでサインする……って奴も相当多そうだし。
そんな風に考えながら、一応書類を流し読みしていく。
基本的にシャドウミラーの政治はエザリア率いる政治班に任せている俺だが、腐っても士官学校首席卒業者だ。この手の書類を読むのは好きではないが、出来ない訳じゃない。
基本的には俺の要望が受けいれられている。
ナデシコ所属の戦力として行動するが、自分の正体を探ろうとしてくる者に対しての自衛や、ミロンガ改の整備以外の接触に関しては行わない、それとナデシコ所属とい
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