暁 〜小説投稿サイト〜
とある地下の暗密組織(フォートレス)
第1話
ep.005  『赤く染まる幼い少女編 3』
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話

「階段を下りる(たび)に迷路が展開されていて、その中から階段を探さなければいけないんです。」
得意げな説明の語り手代わり、千尋。
「ですので、下っていけばいいはずです。」


顔の横でピストルの手の形を上に向け付け足し、
「あと、さっきここの警備員(けいびいん)傭兵(ようへい)?   に脅して聞いた(はなしをきいた)ところ、地下は6階まであるそうです。」

「ここは地下二階なので、あと四階降りれば大丈夫です。」
と、御臼がもう一度話す。




「オーケー。   お前らはもう帰れ、あとは俺一人でどうにかなる。」
三人の目を見ながら言う。もう大丈夫だ、とその目で言っている。

「なんかの女の子も俺がどうにかして連れて帰るから、お前らは先に帰れ。」
今回ばかりは、夢絶も真剣だ。それほどに危ないものがこの移設にあるのだろう。


三人は承諾(しょうだく)する。と言うよりかは、丸々任せる。本音は、たまには働けと言いたいくらいだ。


「あ・・・・・、あの・・・・・・・・・。」
また机から頭が出てきた。小さな女の子。
少し悩んだが、ここの施設にいた少女という事で、この子も運んでもらうとするか。


「よじ、じゃあ4人を転移してもらうか。」
と、電話を取り出す。そして、電話帳の一覧から名前を探す途中、着信がきた。

「スゲーな、あいつ。まるで何処(どっ)かから聞いてるみてーじゃん!」
でる。
「もしもし、あの(たの)
『ハァイハァ〜イ。   じゃあ4人運ぶからそこでじっとしててねぇ〜。』
少しだけイラッときた。




4人と机の下に転移門(ゲート)が出現する。4人はいきなり足場が水になったような感覚に襲われながら落ちていく。


『一応、目的区の入口に送っておいたよぉ〜。感謝してね、カナ☆リン。』
そう言えばおかしい。電話の向こうから聞こえてくる声が、少し二重に聞こえる。
『カナ☆リンは私に一生感謝するか、私に一生(すね)かじらせるかしてもらわないといけないんじゃないかなぁ〜。』


右を向いて壁の向こう、微妙に薄そうな壁。
壊す。
「よぉ、こんな場所で何してるんだ?」


「あれぇ〜、もうばれちゃったぁ〜?」
『あれぇ〜、もうばれちゃったぁ〜?』
やはりだった。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ