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八神家の養父切嗣
二十七話:ホテル
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逃がしたガジェットはシャマルが感知しザフィーラが串刺しにして始末する。ヴォルケンリッターの完成されたコンビネーションの前には知能の低いガジェットはひとたまりもなく壊されていく。

 その様子に新人達は感嘆の声を上げながら自分達は別にいらないのではないのかと心の中で呟く。だからと言って気を抜くわけにもいかない。そう気を引き締めなおしたところである変化が訪れる。

 突如としてガジェットの動きが無人のそれから有人の操作に切り替えられたのだ。同時にキャロのデバイスであるリュケイオンが近くで召喚術が使われたことを察知する。

「キャロ、それって?」
「私以外に召喚術が使える人は六課にはいません。つまり―――敵です!」
【こちらグリフィス。今しがた巨大な魔力反応を感知しました! 状況から考えて敵性反応と仮定します】
【こちらリインフォースU空曹長。至急、反応ポイントに向かいます!】

 はやての副官であるグリフィス・ロウランからの報告を受けてツヴァイが反応のあった場所に飛んでいく。その間にも突如として有人操作に切り替えられたために驚き、取り逃がされたガジェットが隊長陣の守りを抜けてフォワード陣の元に向かってくる。それを素早く察知したティアナは他の三人に指示を出す。

「とにかく守りに徹して後ろには決して行かせないようにするわよ。アクシデントが起きた以上は隊長達が戻ってくるまでの時間を稼ぎましょ!」
「分かった! 絶対に守ろうね、みんな!」
「はい!」
「分かりました!」

 各々が現れたガジェットに対して苦戦しながらも対応していく。本来であれば速度でガジェットを上回るはずのエリオはガジェットの巧みな操作の為に中々トップスピードが出せずに苦戦していた。しかし、そこへティアナが複数の弾丸を放ちガジェットの移動ルートを限定させたことで状況は変わる。

 直線になればガジェットがエリオの速度から逃れられるはずもなくあっけなく討ち取られていく。その成果に喜ぶエリオであったが敵はまだまだいる。一機ずつ先ほどのようなやり方でやっていたのでは埒が明かないどころか他の機に突破される可能性がある。それに気づいたスバルはある行動に出る。

「みんな、ガジェットは私が引き付けるから集まったところで一気に倒して!」
「はあっ!? さっき隊長達が戻ってくるまで耐えろって言ったばかりでしょ!」
「でも、それだと一般人の方にガジェットが行くかもしれないよ! ティアだって空を飛べない私達じゃ全部は足止めするのは難しいって分かってるでしょ」

 その通りだった。縦横無尽に空を飛び回れるガジェットに対してこちらは飛べない。長引かせれば相手は自分たちの届かない距離まで高度を上げてしまう可能性もある。そうなれば自分達に敵を止める手段はない。唯一キャロとフリー
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