橋を渡れ
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んが手を振る。
白露「大丈夫だよ、私は艦娘だから」
ゆっくりと白露が持ち上げると、
車はミシミシ音を立て大口を開けた。
「おおっ!艦娘だったのか!」
「おい、早く助けだせ!」
おじさんは中の赤ちゃんを抱き寄せると、すぐに出た。
母親も男達が引きづり出す。
赤い大きな筆跡が出来る。
「はぁはぁ、良かった、、」
安堵の表情を浮かべる母親に、
おじさんは赤ちゃんを手渡す。
赤ちゃんは泣き止み、安心した様で母にすがる。
「お母さんは、、もう逝ってしまうけど。
あなたは強く生きて、、」
涙が溢れ、頭を撫でる手が、か細く震える。
「この子の事を、、どうか、、お願いします。」
母親はそう言うと、
暁に赤ちゃんを差し出し、、事切れた。
暁「、、、」
涙を浮かべる暁は、
胸が張り裂ける思いであった。
母親の目を見つめ、頷くと赤ちゃんを受け取った。
赤ちゃんは再び泣き始める。
白露「可哀想に、、私達がもっと早く来ていればこんな事には、、」
悲痛な思いが後悔を溢れさせる。
「この場に来てくれただけでもありがたい」
「俺達だけじゃ、この子は助けられなかった」
皆、口々に白露達の所為では無いと言ってくれている。
少しだけ、気持ちが楽になる。
それと同時に、この事態を早急になんとかしなければという使命感が沸き起こってきた。
「その赤ちゃんは怪我をしているみたいだ。
すまないが、病院まで連れて行ってくれないか?」
暁は赤ちゃんを見ると、
腕に切り傷が出来て、血が出ている。
暁「大変!早く行かなきゃ!」
慌てて、バイクの後部座席にまたがる。
艤装を背負っているので、赤ちゃんを胸に抱く。
白露「分かったわ、道路の状況が悪いから、気を付けてね」
バイクに跨りエンジンを吹かす。
車で混みいる瓦礫だらけの道路を、
ゆっくりと気遣いながら、進めた。
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