第三話〜新しき出会い〜
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しか出来なくなるはずだ。それならば相手側には魔法の使えない者だけになる。さきほど私が声をかけたときの君の反応と動きは平均的な兵士よりもはるかに良いものだった。なんの心得があるのかは判らんが、それだけ動けるのなら対応には十分だ。」
ライ(それだけの動きで……。この人、すごい。)
ライはゼストの戦略術の高さと戦士としての観察眼に感心していた。元の世界でもここまでの技量を持っているのはライの知っている限り、藤堂鏡志郎や黎 星刻ぐらいであった。
ライ「…特定が困難な場合は?」
ゼスト「残念だが撤退するしかない。」
ライ「……分かりました。」
ライは自分の役割の重大さを再確認し返事をした。
ルーテシア「……大丈夫?」
ライ「ああ。きっとできるから、僕を信じてくれ。」
ルーテシア「…うん」
目標の施設・近くの茂み
ライ「そろそろか。」
ライが施設の近くの茂みに隠れそう呟いた時に轟音が響いた。施設の方に視線を向けると複数の煙の帯が見えた。
ライ「……あれが魔法。」
(KMFよりも破壊力だけなら上だな。それよりも今は…あった!あの壁の亀裂から中に入れる。)
ライは煙と爆発の大きさを確認し、魔法について冷静に分析していた。
その思考を一時中断し、先の爆発でできた施設の建物の亀裂へ足を向けた。
施設内・廊下
ライはまず施設に侵入しロッカールームを見つけた。そのことを幸運に思いつつ中にあった白衣をはおり廊下を進んだ。
ライ(確かに練度は低いな。敵に襲撃されてからの対応が遅い。まぁ、そのおかげで作業員の服も簡単に手に入ったからよかったけど。あとは……)
すれ違う人間を観察しながらもライは目的の人間を探していた。
幹部「資料の保護を優先しろ!敵の狙いが判らない!どれが狙われても対応できるようにしろ!」
ライ(見つけた。あの指揮をしているのがある程度権力を持っている幹部か。……他人から奪うためでなく、誰かを助けるために使えるのなら……)
目的の人物を見つけ、一瞬躊躇したがすぐにその迷いを自分の決意で振り切った。
幹部「むっ。おい貴様!そこで立ってないで作業を手伝え!」
ライに気付き声をかけてくる幹部。
ライ「はい!…しかしその前に確認しなければならないことがあります。」
幹部「なんだ?早く言え!」
幹部は焦っているのか、ライの言葉に苛立ちを込めて返事をする。幸いなことに外の戦闘に多くの人員を割いていたため、今この場にいるのはライとその幹部だけであった。
ライは自分の中にある撃鉄を起こした。
迷いもなく、
後悔もなく、
ギアスという武器の引き金を引いた。
ラ
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