プロローグ
どこにでもいる高校生ですが何か?
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春の日差しが暖かく感じられる今日この頃、わたくし上山 登(かみやま のぼる) は高校に入学します。
登は中学生の時に事故で両親が多額の保険金を残しこの世を去ってしまった。登には兄弟がおらず一人ぼっちで周りの親戚は保険金を目当てに登に近付いていたので、登は1人で暮らしをする事になった。
学業や家事の両立に悩み両親の有り難さを感じながら頑張って生活した。しかし、両親の居ない生活に悲しみが忘れることが出来ず時々泣いた。
そんな生活が2年も過ぎたある日、家族ができた。家族と言っても人ではなく猫だか。その猫は学校から帰った時に家の前に傷付き倒れていた。慌てて猫に近付き、病院に連れていき一命をとりとめた。完治した猫には飼い主が居なく、保健所送りになるところを孤独を感じていた登は何かの縁だと思い飼う事にした。
黒猫の名前は黒歌。名前を決めていたときに頭に急におもいいたからだ。黒歌と一緒に生活して登は猫だが家族の暖かみを感じられ幸せだった。
黒歌との生活も1年過ぎた今日、登は近かかったからという理由で選んだ高校に入学する日であった。
真新しい制服に身を包み、傷ひとつないカバンを持ち玄関に歩いていった。
緊張してきた……いやいやまだ玄関だぜ、早すぎるだろ!でもなあ?どんな人がいるんだろ。友達つくれるかな?怖いヤンキーみたいなのとかいるかな?はぁ〜ドキドキしてきたなあ。
ビクビク緊張させながら玄関で立ち止まり考え悩んでいた。
でも早くね?まだ登校時間2時間前だぜ?誰も居ないって。緊張し過ぎだろ俺?
と臆病に悩んでいると後ろから、ニャーと声が聞きなれた声が聞こえた。振り返えれば1年前から家族になった黒猫の黒歌が足下にすり寄ってきた。まるで俺が悩んでいるのを安心させようとしているようだ。
「俺を心配してるのか、黒歌?」
「ニャー?」
うん、わかんない!猫語だからね!まぁ何言ってるのかわかんないけど心配してくれているのか?
「ありがとう。心配してくれるのか?」
「ニャー!」
わかんないね!でも黒歌賢いからね。安い猫缶だったら食べる前にペシペシ足を叩いてくるし、トイレを利用してくれるし、返事を返してくれるし………はっ!まさか黒歌は俺が寂し過ぎて作りだした妄想なのでは?とアホな事は考えずに。俺、そこまでヤバくないし!
「ニャー?」
黒歌はこちらを見ながら首を傾向けている。
なにうちの子超かわいい!猫派ではなかった俺をおとすとは恐ろしい才能ね。黒歌に俺メロメロだしね。「もし黒歌が人間の女の子だったら俺絶対好きになってなあ」
「ニャ、ニャ、ニャーーーー!!」
どうした?突然大きな声を出した黒歌を見ると床に寝転びながら左右に転がり回っていた。少しして
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