第66話 大型転送装置
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が、ラグナロクを地上に落とそうとしています!!」
「何ですって…!?」
「まるで……スペースコロニー・ユーラシア事件の再現のようだ…。」
かつての悪夢が再び蘇ろうとしている現状にエックスは顔を顰めた。
「ラグナロクの落下軌道が確定するまで多少の時間はありますが…転送ルートのプロテクトをこちらから解除するのは不可能です…!!」
「…くっ、打つ手なし…か…!?」
全員が諦めかけた時、再びネージュから通信が来た。
『ゼロ!ルイン!エックス様!!シエルさんもアリアさんも大丈夫!?』
「…ネージュさん!今、ラグナロクが…!!」
『ええ、話は聞こえてたわ!!』
「あ、通信繋いだままだ…流石、現役ジャーナリスト。抜け目ないね…」
『今から転送座標を送るわ、そこからなら…もしかするとラグナロクへ行けるかも…!!』
「え…?その転送座標はどこの…?」
『…ネオ・アルカディアにある大型転送基地よ、元はネオ・アルカディアの軍隊をあちこちに転送するための物なんだけど、そこの大型転送装置のパワーなら、ラグナロクまで届くかもしれない!!』
「確かに…あれなら宇宙にあるエリアXにも行けるくらいだから、ラグナロクに転送出来る可能性はある。」
ネオ・アルカディアの元統治者であるエックスの言葉の信憑性は高く、全員の表情に希望が戻る。
「集落から転送座標のデータを受け取りました、転送座標の入力を開始します」
「ゼロ…!」
シエルがゼロに振り返ると、彼も頷いた。
「可能性があるのなら…それに賭けるしかない…」
「希望が見えてきたねエックス!!」
「うん、あの時よりも遥かに大きな希望が…。」
「大型転送基地への転送座標の入力…完了しました、大型転送基地へ転送しますか?」
「頼む…」
「大型転送装置のパワーを利用するなんて思いも寄らなかったわ、流石はネージュさん…」
「みんな…危険なミッションだけど絶対無事に戻って来るんだよ…」
「分かっています」
三人が中央のトランスサーバーに乗り込み、それを確認したルージュが端末を操作する。
「転送準備完了…転送!!」
三人はネオ・アルカディアの大型転送基地へと転送された。
「みんな…帰って…きてね…」
「シエルちゃん、信じて待とう。信じて三人を待つことが私達のミッション…何てね♪」
「アリアさん…ええ」
二人は穏やかに笑いながら三人の帰りを待つのであった。
そして大型転送基地へと転送されたゼロ達に直ぐにルージュから通信が入った。
『転送装置に座標を送るために、基地の通信プロテクトを解除する必要があります。各通路の先にあるスイッチを引っ張ればプロテクトを解除
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