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殺戮を欲する少年の悲痛を謳う。
最終12話 殺戮を欲する人格破綻者(サイコパシー)
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が、ふらついて地面にそのまま倒れた。フランカは今回の戦闘で一切負傷していないおかげで、サジをそっと背負った。
「痛い時に我慢したら駄目ですよサジさん。痛みは体の危険信号なんですから」
 この声にサジは確信した。フランカに持っている感情は恋情なのだと…


 Got Program のある部屋に、僕は1人で口論をしていたのだが、メリラ、ミカエル、アーシャの3人がその部屋に入ってきていた。
「カリヒさん!無事ですか?」
 アーシャは僕の腕に張り付いてきていた。肘にはパワードスーツの一部がつけられて居た為、僕は彼女から少し見を引いた。
「カリヒさん。大統領になるつもりですか?シャルラッハートのような暴君を働くことは許しませんよ」
 ミカエルは攻撃的な顔で僕を見つめる。彼女は恐らく、リーナが死んだことを攻め立てるつもりでいたのだろう。
「そうだね。僕は暴君は働けないよ。それに関しては元第三部隊の皆が把握していると思うよ。でも僕は正直大統領には向いていないと思うね」
 僕は精一杯自分を圧し殺す。もし僕が大統領になるなら、又人格が別れてしまう。別に誰に害を与えるわけではない。しかし、害ではなく損得を考えると、損が大きいだろう。
「それに、君がいる限り、奴隷制度はなくならないんだろ?God Program」
『いいや。もしもそれを上回る人類の進化を促し、尚且争いを無くせるのであれば、奴隷制度はなくていい。むしろ、このやり方では反感買うだけだ』
 段々。機械の声は僕にとって心地良い物に聞こえてきた。
「どうして君は機械なのに人間の…人類の事を考えられる?」
『私は人間によって作られたプログラムの一部に過ぎない。しかし、私を作った科学者は私を本当の子供のように、人の型を作って育ててくれた。でも彼女は戦争で命を亡くした。今まで彼女の言葉は世界に多大な影響を与えるほどすごいものだったのにかかわらず、音速程度の鉛を腹部に食らっただけで絶命したのだ。人間が死にづらい体になり、戦争がこの世から無くなれば、彼女は死ぬことはないと私は機械ながら子供の理屈を駄々をこねるように唱えていた』
 心を持った機械は人間を滅ぼすと考えられている。でもGod Program は真逆だった。
 僕の予想を遥に超え、彼は人間の事をしっかり考えていた。趣旨は違うが、SRAと考えは同じなのかもしれない。


 その後、僕はサジ、フランカ、ミレーナと再開した。そしてシャルラッハート・ワシントンも捕獲されていたようで、僕達の完全勝利だった。
「カリヒ。君は大統領になるか、それとも此処で私とGot Program を殺して殺人犯となるか。選べ」
 重くのしかかるシャルラッハートの言動。僕は彼に言い返す。
「勝てば官軍負ければ賊軍だ。あんたを生かしても殺しても、僕は世界の
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