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殺戮を欲する少年の悲痛を謳う。
最終12話 殺戮を欲する人格破綻者(サイコパシー)
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「君は彼女らを止めるつもりはないの?」
『うまく行けば君の人質になるかもしれないからね』
「だから交渉が下手くそだな。もしシャルラッハートが君の言葉で大統領に堕ちたんだったら、彼は相当病んでいたか、相当な馬鹿だったんだろうね。これ、もしかして、クロノスにもやろうとしてた?」
『何が言いたい?』
「同じ感じでクロノスを口説きにかかったら確実に乗っただろうなって思ってさ。彼も心は子供のままだからね。君みたいな救いの手を差し伸べてくれるものに頼りたいって言う宗教的感覚でね」
 僕は今ある知識を目の前に居る人間のような機械に呟く。
『君は機械のような人間だな。カリヒ』


 サジ、ミレーナ、フランカはガトリングを使って空港の警察を脅し、車を手に入れ、ホワイトハウスまで突っ込んだ。
 空港からホワイトハウスまで約1時間で到着した彼らは急いで車を降りた。
「さって。サジ。情報によると、ホワイトハウスに、アメリカの大統領のシャルなんとかさんが居るんだったよね?」
 ミレーナはぶっきらぼうな態度でガトリングを引きずり、サジを見ながら聞いた。サジは頷き、ああ。と答えた。
「なあ。ここに転がっている機械は、サイボーグってことでいいのか?」
 またもやミレーナは質問を幼稚に投げかける。
「見ればわかるだろ」
 サジは呆れたように、息を吐きながら喉を振動させて言葉を作る。
「普通は散開して捜索するのが妥当だが、装備の関係上、それは無理そうだ。だから固まって行くぞ」
 サジは統率する。
「この場合、明らかに、敵の大将が居なさそうな場所に出向いたほうがいいと俺は思う」
「わかりました。敵がいそうな場所はカリヒさん達がもう陣取っているかも知れませんからね」
 フランカはサジに笑顔で対応する。サジは内面、高揚しながらも、そっけない態度で頷いた。
「わかった。じゃあ、私が先行するわ」
 ミレーナはガトリングを引きずりながら走る。
 サジとフランカは彼女の護衛のように後ろからついていく。
 彼女らは奥の部屋に近づいて、HWとシャルラッハートの2人を目撃した。
「ミレーナ。此処は一直線だからガトリングの射程に入ったらそのまま撃ち込むぞ!」
「わかったよ!」
 サジはミレーナに指示をして扉から約50メートルまで近づき、ガトリングの引き鉄を引く。
 火花を散らし、6本の筒が回転し、鉛弾を飛び出した。
 敵のHWはシャルラッハートをかばい、銃弾を防いだ。
「化け物だな。あのサイボーグ」
 ミレーナは笑いながら、曲がり角に退避した。サジとフランカも続く。
「誰だ!もしや、カリヒの仲間か?」
 シャルラッハートの声は彼ら3人に圧迫感を与えるほど異常なものだった。
「何だよ。一気に緊張感が増してきたな。ラスボス臭って言うのか?」

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