世界の破壊者
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トから現れたユイがアスナに説明する。
「パパはママが作ったケーキが楽しみで、凄く急いで来たんですよ」
「そ……そうそう。ちょうど腹減っててさ」
「……もう調子いいんだから。ユイちゃんも、勝手に出て行かないこと!」
アスナに揃って怒られながら、キリトたちは家族揃ってログハウスに入っていく。アスナは用意してあるケーキを取りにキッチンへ、妖精の姿から本来の姿に戻ったユイとキリトは、どちらからともなく見つめて小さく笑いあっていた。
「あれー?」
「……どうした!?」
突如として響き渡ったアスナの疑問の声に、慌ててキリトはキッチンに駆け込んだ。また何か不可思議なことが起こったかと身構えていたが――そこには、何かを捜しているようなアスナしかおらず。
「おかしいなぁ……ケーキが無いの」
泥棒でも入ったかしら――というアスナの言葉に、キリトはケーキの行き先を一つだけ思い至る。今はもうどこを旅しているのかも分からない、あの自称トレジャーハンターのことを。
「まさか、あいつ……」
「お、なかなか美味いじゃないか。さて、次は……」
――どこかの世界。海東大樹は手に入れたケーキに舌鼓を打ちながら、手に入れた二つのお宝――もうどうあっても存在することはない、世界から消えた剣《エリュシデータ》と《ダークリパルザー》をコレクションに加え、次はどんな世界に行くかを考えていた。
だけど今は、それより優先することがある。目の前の喫茶店のような建物から出て来た、カメラマンのような青年の前に姿を見せる。
「やあ士。奇遇だね」
破壊者を終わらせる者、ディエンド。幾つもの世界を盗み、その手には何を掴む――
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