世界の破壊者
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いう状態に対して有効らしく。
後顧の憂いをなくしたキリトは、ディエンドの弾幕に巻き込まれない用、迫り来るアルビローチを迎撃する。ただ正面から来るだけなら楽なものだが、今し方倒したはずの大地からも現れる。全方位に反応しながら迎撃するのはさしものキリトは難しく、苦戦を強いられていたが――胸ポケットからユイが頭を出すと状況は一変する。
「パパ! 右斜めに発生です!」
「――せやぁっ!」
いつものモンスター狩りのようなユイのナビゲーションに従い、エクスキャリバーを指定された方向まで横一線で斬り伏せると、現れた瞬間のアルビローチが数体切り裂かれた。
「……ユイ」
「パパに守られてるばっかじゃダメだって、ママに教わってますから!」
本来はこの世界にあるプレイヤーのモンスター、ダンジョンの配置しか分からないユイだったが、この短い時間にアルビローチの反応にも対応してみせた。ユイのナビゲーションに従いながら、勢いを込めた横蹴りでアルビローチの一団を蹴り飛ばし、ディエンドの銃弾の雨へと巻き込んでいく。背後から襲いかかってくるアルビローチも見えており、宙返りで回避しながら剣を叩きつけ、叩きつけられた剣から発生した炎が四方八方に飛んでいく。
「そろそろか……キリト、避けたまえよ?」
『FINAL ATTACK RIDE DIDIDIEND!』
そして何体切り裂いたか、撃ち抜いたか分からなくなってきた頃、ディエンドからキリトに警告が飛ぶ。ディエンドが挿入したカードには覚えがある――何せ、先はその高出力の攻撃に死にかけたのだから。キリトが飛び退いた直後、召喚していたデルタとドレイクを吸収し、さらに高出力のレーザーが背後以外のアルビローチを跡形もなく消し去っていく。背後以外なのは、銃口の位置を変えて薙払っていくディエンドに、背後のログハウスもやられてはたまらないと、キリトが背後に現れていたアルビローチを担当したからだが。
「ご苦労様。……そろそろ本番だがね」
「高エネルギー反応です、パパ!」
あのアルビローチたちは前座に過ぎない。あくまでキリトたちの狙いはローチたちのボス――《特異点》であり、雑魚をどれだけ倒そうが意味がないのだ。そして、その出現する際の独特のエネルギーで出現をナビゲートしていたユイが、これ以上ないほどの出力を感じる。
「来るなら、来い……」
海東とこのアルビローチたちとの二連戦に、刀身が綻びかけている二刀をそれでも構えながら、キリトは《特異点》の出現を待つ。そこに今まで以上の数のアルビローチを率いて現れたのは――キリトが想像していた、昆虫タイプの敵とはまるで違っていた。
漆黒に金色の縁取りが入った鎧の騎士。キリトはどことなく海東――いや、ディエンドに似ていると感じさ
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