第43話 ゼストさん、スカさん家に行く
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「叫びたくもなる!!どうしたんだ!?アジトは碌に稼働していなければ、ナンバーズはのほほんと過ごしている。一体何があった!?」
「それを今から説明しようと思ってここに呼んだのだが………」
そして、スカリエッティは今までの経緯を説明し始めた………………
「なるほど、そんなことがあったのか………」
「ああ、研究は継続しても構わないと言われているが、それならやる必要ないからね。今は残りのナンバーズの稼働を優先的にね」
「………それでいいのか?」
「復讐なんかより、娘逹の成長を見ていた方が楽しいからね」
「変わったなスカリエッティ………」
「自分でもそう思うよ」
苦笑いしながらゼストに言うスカリエッティ。
「お前がそう決めたのならそうすればいい。俺は俺のしたいようにする」
「元からそうするつもりさ。そしてルーお嬢様」
「何?ドクター…………」
「君の母親、メガーヌ・アルピーノだが、もう少しで処置が終わる」
「処置…………………?」
「貴様!!まさか………」
「違うよ、君の母親は本当はレリックが無くても目覚めるんだよ」
「えっ……………!?」
「何だと!?」
そう言ってゼストはスカリエッティの胸ぐらを掴み、持ち上げた。
「貴様!!最初からルーテシアを利用するために!!」
「否定はしないさ、始めはそのつもりだったのだからね。だけどその必要も無くなったし、何より親と子供を離すなんて今の私には耐えられない。だからもう少し待ってくれ、そうすれば君の母親は目覚める」
「そう……………」
嬉しそうにもなくルーテシアが頷く。
「おや、反応が薄いねぇ」
相変わらずゼストに持ち上げられているのにも関わらずいつもと変わらない様子で言うスカリエッティ。
「私には『心』が無い……………だから嬉しいか分からない…………でもお母さんと会えれば…………」
「そうかい…………なら戻るといいね」
「うん……………」
とルーテシアが返事したと同時にゼストはスカリエッティを降ろした。
「おや、殺さないのかい?」
「今お前を殺せばメガーヌが帰って来ないかもしれないからな」
「そうか…………感謝するよ」
「だが、俺は貴様が許せない!!」
「当然だね、恨まれることを私はやった」
(……………コイツ、本当にジェイル・スカリエッティか?)
ゼストは彼の変わりように心から驚いていた。
出会った頃はこんなにも慈悲深くなかったし、こんなに清々しくも無かった。
歪んで、人
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