機動戦艦ナデシコ
1257話
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にしないとな。
「使い方はそう難しくないわ。これを……」
それから10分程、エリナによってコミュニケの使い方を教わる。
プロスペクターもそれに付き合うんだから、何だかんだで付き合いがいい。
「さて、これでいいでしょ。じゃあさっきも言ったけど、アクセルの部屋に案内させて貰うわ。ご苦労様」
最後のねぎらいの言葉は、俺ではなくプロスペクターとゴートに向けてのもの。
それを聞いたゴートは小さく頭を下げ、プロスペクターは笑みを浮かべて口を開く。
「いえいえ。アクセルさんの件はネルガルとして色々と必要な事でしたからね。お役に立てたようで何よりです。では、私はまだ色々とやる事があるのでこれで失礼しますが、何かありましたら連絡を下さい」
「ええ、お願い」
「では、アクセルさんも明日からよろしくお願いしますね」
「……よろしく頼む」
プロスペクターとゴートの2人はそう告げ、部屋から出て行く。
それを見送ったエリナは、俺の方へと視線を向ける。
「さ、じゃあ私達も行きましょうか。いつまでもこんな殺風景な部屋にいたくはないでしょ?」
「殺風景って訳じゃないと思うが……まぁ、自分の部屋を貰えるんなら、それはそれでいいよな。頼む」
「ええ」
こうして、俺は1日を過ごした部屋を出て行く。
もし数ヶ月とか過ごした部屋なら色々と思うところとかがあるかもしれないが、俺の場合は1日だったしな。そんな事を思うような余韻はないまま、エリナに連れられてナデシコの通路を移動する。
「アクセルの部屋は、一応他の皆とは違って少しだけだけどいい部屋よ」
「さすが会長秘書って言えばいいのか?」
「さて、どうかしら」
まぁ、正確には俺を監視しやすくするって目的があるのは間違いないんだろうけど。
自由に行動出来ないってのは、ちょっと面倒な気もするが……そもそも、この世界であまり能力を使うような事はなさそうだしな。
それに何と言っても、いざとなればニーズヘッグのシステムXNでいつでも帰る事が出来るという安全が確保されているのがいい。
そうして通路を進んでいると、やがてエリナは歩みを止める。
「はい、ここ。ちなみに私の部屋は隣になるから、何かあったら気軽に言ってきて頂戴」
「何だ、俺の監視役なんだし一緒の部屋じゃないのか?」
「ばっ! ……馬鹿言わないで。男と女が同じ部屋で暮らすなんて、そんなのその……同棲じゃない。それに、監視役じゃなくてサポート役よ。勘違いしないで」
一緒の部屋というのが、余程破壊力があったのだろう。エリナは意志の強そうな表情を真っ赤に染める。
それでも反射的に怒鳴らなかったのは、恐らく必死に我慢したといったところか。
うん、予想通りそっち関係には弱いっぽいな。
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