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神葬世界×ゴスペル・デイ
第一物語・前半-未来会議編-
第七章 夜中の告白者《1》
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鳴の左に付く。一歩後ろに立ち、奏鳴が向いている方に同じく顔を向ける。
「さすが世界最大の盆地と言ったところですね。山がまるでこの地を、日来を守っているみたいです」
「日来は世界最後のアマテラス系加護で守護されている特別な地だからな」
 そう、日来は世界で最後のアマテラス系加護の守護が及ぶ場所だ。
 奏鳴の言葉に、実之芽は言葉を続け、
「昔は多くの地がアマテラス系加護で守護されていましたが、他の神が葬|《はぶ》り祀られるようになってからは徐々に少なくなっていきました。
 百年前にはとうとう三地域になり、八十年前にその中の一地域が別の加護でその土地を守護することを選んだ」
 一息入れ、続ける。
「最近では十年前に、地図にも載らない小さな村が王道宗譜|《テスタメントスコア》のお告げにより滅ぼされました。それによりアマテラス系加護の守護で護られる土地は日来一地域となったわけです」
 この滅ぼされた村の住人は一人残らず殺されたと言われている。王道宗譜の代表者によれば、神のお告げに異端を滅せよ、とあったので排除したまでと公表している。
 この世界は神の下に存在していると、改めて知らしめるような出来事だった。
 暗い話はあまり良くないと思い、実之芽は話の主旨を変える。
「日来の長が騒ぐとか言ってましたけど、よく監視状態のときにそんなことが出来ますね」
「日来は人には言えない事情を抱えた人々が多く集まる土地だ。多分、異常とも言える日々を過ごしているからこそ、出来るのかもしれないな」
 夜風を浴び、奏鳴の髪が宙に遊ぶ。
 実之芽は自身の髪を手で押さえ、乱れないようにする。
「風が吹いてきましたね」
「そうだな、予報では明日は――」
 言おうとしたときだ、突如西二番貿易区域を照らしていた照明の明かりが消える。それも一つ、二つではなく全部だ。
 言葉を繋げようとした奏鳴の口が止まる。
 実之芽は突如の事に焦りを感じた。しかしすぐに落ち着きを取り戻し、同じ甲板上にいる護衛の為に連れてきた同級生に指示を出す。
「事故かもしれないけど油断はしないで。艦の明かりを頼りに、何が起きたか把握すること」
 見渡す限り、明かりが落ちているのはこの区域の照明だけだ。艦の光で周りは幾らか見えるが、それだけでは足りない。
 実之芽は艦内へと向かう一人の女子生徒に声をかける。
「貴女、明子をここへ来るように報告を。今は食事をしている頃だから個室に行けば会えるわ」
「……? りょ、了解しました」
 女子生徒は慌てて返事をし、艦内へと入って行った。
 何が起きたのか明確には分からない。しかし、推測はしている。
 ただ偶然の事故なのか、意図的にやった仕業なのか。
 それともその他か、よね。
 意図的にやるにはおかしな点がある。それは何故この区域だけな
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