命の時間
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。それは彼女のすぐ目の前まで来ていた。
ドンッ
だが、それを見たグレイがジュビアを横へと押し出す。それによりジュビアは地面に倒されたが、小型の攻撃は交わすことができた。
ただし、彼女を庇ったグレイの体に、そのレーザーが突き刺さった。
「「!!」」
リオンとメルディが左胸に風穴の開いたグレイを見て目を見開く。攻撃の勢いで後ろに倒れそうになるグレイ。そんな彼に、大量に現れた小型たちが一斉にレーザーを打ち出す。
放たれた無数のレーザーは動くことすらできなくなっていたグレイの体をすべて貫通する。そして・・・
(あれ・・・?)
一頭の小型の攻撃が、グレイの額を撃ち抜いた。
「いやあああああああ!!」
「グレイー!!」
力なく地面に仰向けになるグレイ。隣で座り込み、彼に守られた女性は大粒の涙を溢して悲鳴を上げ、彼の兄弟子である銀髪の青年は、怒りに満ちた目で攻撃した小型たちを睨む。
「この!!」
彼らを囲む小型を一瞬で氷の中に封じ込めるリオン。それによりこの近くにいる敵はほとんど倒したが、今はそれどころではない。
「グレイ!!」
倒れ、ピクリともしない黒髪の青年。彼のそばに駆け寄り、必死に揺する兄弟子。彼の隣にいたジュビアはただ黙して大人しい最愛の男性に、涙を目に溜めたまま視線を落とし、呆然としている。
「シェリア!!どこだ!!シェリア!?シェリア!!」
立ち上がり、辺りに聞こえるようにと大声である少女の名前を叫び続けるリオン。その少女は今はメルクリアスで彼のいとこである少年と共にいるため、この場にはいない。
「シェリア・・・お前の回復魔法で・・・頼むよ・・・グレイを!!」
天空の滅神魔導士であるシェリア。彼女はウェンディやシリル以上の治癒の能力がある。その少女の力によって、小型にやられてしまった青年を助けたいと願ったリオン。だが、それは叶わぬ願いであることを、心のどこかで彼もわかっていた。そのため、目から溢れ出るものを押さえきれないでいる。
「頭を・・・撃ち抜かれてる・・・」
「・・・」
友の大切な人・・・それの死を間近で見たメルディも、目に涙を溜めてその場に立ち尽くす。そしてジュビアは、自分を庇ったせいでこの世を去ってしまったその青年を見て、どうすればいいのかすらわからず、意気消沈していた。
シリルside
「きゃあああああ!!」
「「「カミューニ(さん、様)!!」」」
体を完全に貫かれているカミューニさんを見て、悲鳴を上げるウェンディと叫ぶ俺とミラさんたち。
「がはっ・・・」
ジルコニスの太い指が突き刺さった彼は、口から
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