第65話 クラフト
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いぞ!もっと狼狽えろ!!ちっぽけな自然に群がる蛆虫共よ!!泣け!!喚け!!叫べ!!そして…絶望にまみれて滅びるが良い…!!!』
対抗手段のないゼロ達をバイルは蔑み、嘲笑う。
流石に常に余裕を崩さないアリアも眉間に皺を寄せた。
「こりゃあ、やばいね…バイルの糞爺のマイナスパワーを甘く見てた」
「一体…どうすればいいの…!?」
誰もが絶望しそうになったその時である。
全てを覆す声が聞こえたのは。
『いや…滅びるのはお前だ、バイル…!!』
『な…何だと…!?その声…クラフトかっ!!?』
予想外の事態に流石のバイルも狼狽え始めた。
『ラグナロクの遠隔操作システムは破壊した。バイル…俺はもう…お前の言いなりにはならない…!ラグナロクのコントロールを乗っ取らせてもらった、攻撃目標はエリア・ゼロではない…。バイル…お前のいるネオ・アルカディア跡地だ!!』
ネージュの言葉を聞いたクラフトはラグナロクを使ってバイルを倒す決意をする。
だが、それはネオ・アルカディア跡地にいる大勢の人間やレプリロイドをも犠牲にする選択だった。
『貴様…あの女の言葉に唆されたか…!!ここにはわしに生かされている人間やレプリロイドがおるのだぞ!!!』
クラフトの言葉はバイルを驚愕させる。
自分に従っていると思っていたクラフトの反乱と、ネオ・アルカディア跡地ごと自分をラグナロクで撃つという発言にバイルは狼狽え、慌て始める。
ラグナロクでネオ・アルカディア跡地を攻撃するということは、バイルに支配されている人間やレプリロイド達も死ぬことになる。
それを承知の上でラグナロクを撃とうと言うのか?
『…お前のような人間に従うのがレプリロイドの正しい姿だと言うのか?何もせず…何も考えず…ただ支配されているだけの一握りの人間のために…必死に生きようとする自然を傷つけるのが正しい事だというのか!?違う…!俺は…俺は…!そんな人間のために…そんな奴らのために戦って来たんじゃない!!このままでは…世界は何も変わらない…!!』
バイルの言葉にも全く動じないクラフト。
ネージュの言葉は確かにクラフトの心を動かしたが、それは別の意味でクラフトを追い込むことになってしまったのだろう。
すぐさまクラフトはラグナロクの照準をネオ・アルカディア跡地に合わせる。
このラグナロクの一撃がかつてのコピーエックスの偽りの平和やバイルの支配によって腐敗しきってしまった今の世界を変えられると信じて。
自分やネージュのように、かつてのイレギュラー戦争が起きる前の、人間とレプリロイドが共存した世界が蘇ることを信じて。
「げええ!?ネオ・アルカディアへの直接攻撃ぃ!?」
「そんな…ネオ・アルカディアを攻撃
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