機動戦艦ナデシコ
1256話
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それを暗に示しているのだろう。
監視を取り除きたいのなら、俺の知ってる情報を教えろ。……そんな意味もあるのか。
「……で、そのエリナとかいう女が来るまで俺はこの部屋にいないといけない訳だ」
「はい、申し訳ありませんがそうなります。こちらとしても心苦しいのですが……」
「いや、俺も無理に事を荒立てるつもりはないから、気にしないでくれ」
プロスペクターは食えない奴って印象を受けるし、実際に食えない奴でもあるんだろう。
だが俺の事でネルガル本社と色々交渉してくれているのも分かる以上、無理は言えない。
「それで、いつくらいにそのエリナとやらは来るんだ?」
「日付が変わる頃には何とか……」
「へぇ。随分と急いでるんだな。俺が言う事でもないけど、そこまで素早く動くとは思わなかった」
「あははは。まぁ、こっちも色々とあるのですよ。連合軍との交渉も色々とありますし」
なるほど。会長秘書ってくらいだから、多分権限もプロスペクターよりも上なのか。
それを考えると、ネルガルとしてもそんな人物が窓口になった方がいいと。
……連合軍と言えば、俺が最初にネルガルと接触した時にはキノコがいたけど、あのオカマっぽいのも連合軍なんだよな? そんな風な事を言ってたし。
自分の権限を主張しまくる割りには俺に会いに来ないな。
あの時の言動から考えれば、手柄は独り占めとか考えそうな気がするんだが。
まぁ、俺にとってはうざったい相手と接触しなくてもいいんだから、運が良かったんだろうけど。
「そっちの事情は分かったし、俺がどうこう言うつもりもない。お目付役が来るまでは大人しくしてるよ。ただ……」
そこで一旦言葉を切ると、何故かプロスペクターはギクリとした表情を浮かべる。
まさか、何か無茶を言うとでも思ったのか?
いやまぁ、これまでの俺の言動を考えればそんな風に思われてもしょうがないだろうが。
「ただ……何でしょう?」
「そう身構えるな。別に無茶を言うつもりはないからな。この部屋にいてもTVくらいしか見る事が出来なくて暇だから、雑誌か何かないか? 暇を潰せるような」
ネットの類は結構発達してるみたいだけど、この部屋はそもそも要監視人物用の部屋らしく、ネットとかは出来ないんだよな。
いや、レモンとかマリューみたいにそっち系の技術があれば話は別かもしれないが、俺には自分でネットをどうにかするような技術とかはないし。
「……分かりました、すぐに用意させましょう。では、私はこの辺で失礼します。もし何か用事がありましたら、通信で呼んで下さい。では、失礼します」
一礼して去って行くプロスペクターを見送り、再び俺はベッドへと寝転がる。
本はプロスペクターが用意してくれるまで待つとして、今はTVで
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