機動戦艦ナデシコ
1256話
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いのか? 自分で言うのもなんだが、俺は身元不明の男だぞ? そんな俺に女を付けるとか」
「アクセルさんがそういう方ではないというのは、こちらとしても理解しているつもりですよ。そもそも、ハルカさんが部屋にやって来てもそのような行為をしなかったと思いますが」
なるほど、やっぱりハルカが俺の所に1人で来たのは、そういう理由だったのか。
本人が立候補したのか、プロスペクターが言葉巧みにそう仕向けたのかは分からないが。
同時に、これで予想通りにこの部屋が監視されているというのも理解した。
「それにしても、俺の方はともかくその女の方は随分と度胸があるんだな」
「そうですね。度胸というか、能力に関しては間違いなく一流ですよ。何と言っても、ネルガルの会長秘書を務めているような方ですから」
「……会長秘書? それは能力が高いのは分かるが、それこそそんな能力のある奴を……いや、俺が言うべき事じゃないか。既にそっちの方で調整済みなんだろ?」
「ええ。と言うより、寧ろその人の方が乗り気なんですよ。色々と野心家な方なので」
野心家、ねぇ。
どのみち俺にとっては長い付き合いになるかどうか不明なんだし、出来れば一緒にいる上であまり疲れない奴の方がいいな。
俺に対して妙な行動を取ったりすれば、お互いに面倒な出来事になるのは確実なんだし。
いや、会長秘書をやっている女なんだから、その辺はきちんと理解していると考えてもいいだろう。
「とにかく、その方……エリナさんという方なのですが、お綺麗な方ですので、アクセルさんもご不満はないと思いますよ」
「綺麗云々で不満がどうとかが決まる訳じゃないんだが……ともあれ、そのエリナとかいう女の件は分かった」
俺の過去を探る……つまり、無理に俺を詮索する訳ではなく、俺に自分から話させようというところだろう。
体の良いハニートラップにしか思えないんだけどな。
まぁ、そうだと分かっていればそれはそれでいい。
ミロンガ改に関しても、俺が情報を漏らさない限りは安心だろうし。
ぶっちゃけ、もし色仕掛けで俺に迫ってきても負けない自信はある。
それどころか、逆にネルガルの重要な情報を得ることすら可能かもしれない。
何せ、こう見えて毎晩9人の恋人を相手にしてるのだから、夜の経験値的な意味で俺に勝てる奴はそう多くない筈だ。
……まぁ、世の中には色んな意味で天才ってのがいるんだから、こっち方面での天才がいるというのも話が分からないではないけど。
そして過去を探る云々以外にも、当然俺の監視役を務めてもいるんだろう。
自分で言うのも何だが、俺は色々な意味で怪しい。
そんな俺を黙って信用するような真似を、利に聡い大企業がやるとは思えない。
会長秘書という重要人物を送ってくるのも、
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