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Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#30 見捨てられない想い
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に出してしまったようだ。アルにとっては、この話題は何度も他のメンバーに訊かれている事なのだ。
正直、終わらない事に少なからずゲンナリとしてしまう事もあったのだが、アルは慣れた様だ。
「まぁ、ね? それに、記憶の事、嘘ついても仕方ないじゃん。誰にも得にならないんだし。 ……ん、地理はある程度はわかるよ。卓上旅行が趣味のガイ程じゃないから、細かな事までは流石にわからないけどさ?」
ガイは、何やら少々邪険の入っているアルの感じに、ちょっと不思議がっていた。そんなに難しい事訊いたとは思わなかったし、それに、これまでのアルの人柄を考えても、思ってしまうのは仕方がない事だろう。
「ガイ……」
そんな困惑気味なガイに、ティアが話しかけた。
「うおっっっとーー!!! ななっ ……なんだぁぁっ!!」
ガイは、至近距離、とまではいかないけど、十分近い位置で、いきなりに声をかけられたから、かなり動揺しながら、ティアの方に向いていた。間違いなく女性恐怖症。これは嘘じゃない事はよく判る。条件反射っぽく、演技にはどうしても見えないから。
「はぁ…… あのね? さっきのアルへの質問だけど……、この手のは、アルは何回も受けてるからちょっと歯切れが悪いだけなのよ。 ほら、大体わかるでしょ?」
ティアも苦笑しながらそう説明をしてくれた。
ガイも、どうやら納得をしてくれた様だ。でも、ちょっと態度が悪かった事を改めて思い返して、アルは軽く謝罪をし、ガイはただただ笑っているのだった。
そして、一行はカイツールの軍港へ向かっていった。
〜カイツール軍港〜
道中では、それなりにモンスターと遭遇したが、これだけの人数が揃い、ここまでの強者が揃っていれば、野生のモンスター等まるで問題はなく、最短距離を最速で、到着する事が出来た。
ここまで来ると直ぐそこが海である。
「ミュウ、海も船も初めてですの! 楽しみですのっ!! うれしいですのっ!!!」
ルークの横を飛びながらはしゃぐミュウ。大きな大きな海を初めて見て、本当に興奮した様だ。
横から、ミュウの姿を見てたら、本当に仄々としてて、良いな……と思うんだけど。ルークは 完全に邪険してしまっていた。
因みに、ティアはミュウの姿を見て、こそっと呟いていた。
『可愛い………』
と。
この時は誰にも気付かれなかったが、ティアは可愛いモノ系が大好きな様だ。ミュウを見て、頬を赤く染めて、更に目を輝かせていたから。
そんな、比較的に穏やかな空気だったのだが……、 事態は突然急変した。
どぉぉんっ! と突如、港で爆発音が起こる。その爆発は、大地を揺らし、そして恐らくは震
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