第五十五話
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してくれてるって言った方が正しい?
結構こういうの作っておかないと煩いんだよねぇ〜……内政関係の担当がさ。
とりあえず風魔にはちょっと待って貰って、奥州の財務取り仕切ってる奴から金を出させてきちんと支払った。
思ったより安くてラッキーとか思ったのはこの際伏せておくとして。
「『……確かにいただいた』」
「ここまでありがとね。あのおじいちゃんにも宜しく伝えておいて。
……つか、北条も大変だね。折角豊臣の傘下に入ったってのに」
伊達の脅威を退けることは出来たけど、いきなり陣没だもんね。降伏損かもしれないなー。
「『北条は没落しているからな……どちらにせよ、今後苦労することには変わりない。
だが、しばらくは気が抜けない状況になるだろうな』」
「また戦乱の世に戻るから?」
「『いや……それもあるが、どうにもきな臭い情報が入ってきている。
半年ほど前に倒れた織田信長が復活の兆しを見せていると』」
織田信長と言えば、政宗様と幸村君が共闘して倒したんじゃなかったっけ?
仕留めたはずの人間が復活って……いや、ちょっと待てよ?
そういや関ヶ原の戦いに入る直前に魔王の復活ルートがあったな。
何で蘇っちゃったんだよ、素直に死んどけよ、って思った覚えがある。
ってことは、魔王の復活を目指して動いている輩がいるってこと?
「『織田の残党が主に動いているそうなのだが……連中、第五天魔王として妹の市姫を立てたらしい。
それに加えて魔王復活を願いどうにも怪しげな儀式を執り行っているという話も聞く。
本能寺周辺の村では村人がそっくりいなくなったという報告も受けている』」
「……ということは、その織田の残党が新たな魔王に市姫を立てて、
それにプラスして魔王を復活させる為に村人を攫ってるってこと?」
「『まだはっきりとは言えないが、その可能性が高い。
だが、不自然な失踪事件が西国や関東で頻発しているから、確定情報として動いておいた方が良いだろうな。
それに関東で頻発しているのならば北条も人事で済ませられないだろう。
いずれ、この東北の地でも表面化してくると思うがな』」
それは放っておけないな。第六天魔王織田信長……復活されるとややこしい展開になりそうで嫌だ。
でも、おかげでこれから私のすべきことが決まった。
第六天魔王織田信長の復活を阻止する。
それで、きちんと関ヶ原の戦いを迎える……これなら私が動いても差し支えはないはずだ。
というか、奥州の平和を守るって名目にも繋がるから怒られることはないと思う。
情報提供してくれた風魔にお礼を言って、私は自室に戻った。
私の怪我もかなり重傷の類なんだけど、ゆったりここで休んでる暇は無い。
だって
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