第四章
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「敗北の道にな」
「それじゃあ勝利の道であり続ける為に」
「勝たないとな」
「はい、絶対に」
バルトシュタットも頷いた、そしてだった。
彼等は進撃してだった、ノルマンディーから波に乗り油断が見られていたアメリカ軍の不意を衝く形で押していた。新型戦車と精鋭でだった。
彼等をアルデンヌから追い出す勢いだった、包囲した部隊すらあった。
ノボトニーの部隊もだ、ケーニヒスティーゲルを中心とした重戦車部隊でアメリカ軍のM4シャーマンを退けていた。
勢いは完全にドイツ軍のものだった、この機に備えて集めていた重砲達の砲撃も効果を奏していた。
最大の驚異である航空機も天候が悪い為来ない、その空をだ。
バルトシュタットは戦車の砲塔のハッチから上半身を出して見上げてだ、今は戦車から降りて自分のその戦車の傍に立ったままでソーセージを齧っているノボトニーに言った。
「いけますかね」
「このままか」
「はい、連合軍をアルデンヌから追い出せるでしょうか」
「それでそのままな」
「勢いに乗って」
「連中を欧州から蹴落とせるか」
「出来るでしょうか」
バルトシュタットは疑問の言葉で返した。
「今の我々に」
「出来るんじゃなくてな」
「しないとですね」
「駄目だからな」
「西をそうしてですね」
「後は東だ」
そちらもというのだ。
「ソ連の方もな」
「そっちの方が厄介でしょうね」
「ああ、とんでもない数だからな」
「倒しても倒しても軍を出してきますし」
「連中は犠牲を何とも思わない」
ソ連軍はというのだ。
「兵隊は消耗品だ」
「地雷原も歩いて突破させてきますし」
「そんな奴等だからな」
「アメリカ軍よりも厄介ですね」
「しかしな」
「どっちも退けないとですね」
「ドイツは終わりだ」
そうなるというのだ。
「だからな」
「それで、ですね」
「勝たないといけない」
絶対にというのだった。
「何があってもな」
「ドイツの為にですね」
「この森を勝利の道のままにするんだ」
ドイツ軍にとってのというのだ。
「だからだ」
「一気にですね」
「ヤンキー共を追っ払うぞ」
「わかりました」
バルトシュタットはノボトニーの言葉に頷いた、そして。
ソーセージを食べ終えたノボトニーは自分の戦車によじ登ってその中に入った。バルトシュタットも中に戻りハッチを締めた。彼等は再び進軍をはじめた。
ドイツ軍の攻撃は続いた、しかし。
アメリカ軍も次第に反撃に転じてきていた、包囲していた部隊を救出する為に決死の覚悟で攻めて来た部隊もあった。
「黄色い肌の奴等?」
「おい、日本は味方だろ」
「それにアメリカ軍の軍服を着ている?」
「何だそいつ等」
その部隊の話も出ていた。
「ア
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