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竜のもうひとつの瞳
第五十話
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、無駄な損失だもんね。

 「小十郎、二択。アレを私が重力でべしゃっと潰すか、小十郎が鳴神アンド霹靂で倒すか」

 その言葉に小十郎が眉をひそめて立ち上がり、鳴神を上空に向けて放った。

 おっと、べしゃっと潰す方は回避したのね。うん、懸命な判断だ。
アレ、やると結構来るんだよねぇ〜……潰した後の奴見ちゃうと丸一日は食事取れないというか。
一週間は肉食えないし。ハンバーグとか最悪。ま、そんなもん無いけれど。

 「小十郎動ける?」

 「はっ、この程度どうということは」

 まー、強がり言っちゃって。腹殴ってみようかしら。
まぁ、強がりを言うのは男の特権か。それを呆れた目で見て甲斐甲斐しく世話をするのが女の役目だけど。

 「ほいじゃまぁ、行きますかね」

 まともに相手するのも小十郎の体力を無駄に削るだけなので、
私がふわふわ浮かせて小十郎が鳴神で仕留めるというのを繰り返しながら進んでいく。
爆弾兵が出てくると兵を纏めてそこに束ねて爆発させてやるから、辺りは大変なことになっている。

 しばらく進んでいけば、妙なペアルック……いや、トリオルック? の三人組が立ちはだかってきた。
何か言ってたけど煩いから纏めて上空にふわふわ浮かせて、小十郎の鳴神でちまちま削って撃退してみる。
生まれ変わったら何とか、って言ってたけど、そういやこいつら三好三人衆じゃなかったっけ?

 「英雄外伝じゃしつこいくらいに出てきたってのに、こうあっさりと撃退出来ると……何か呆気ないというか何と言うか」

 「御存知なのですか?」

 関係ないと思いつつも主役級に登り詰めた小十郎が嬉しくって、ついつい英雄外伝のストーリーモードまでクリアしちゃったよ。
だから三好三人衆は良く知ってる。だってうざったいくらいに登場してきたし。

 けど、こっちの世界じゃ私は知らないことになってるし……適当な言い訳をしておかないと訝しがられるか。

 「まぁ、噂くらいはね。伊達に各地を回ってないから。
……そんなことより、陣を崩して先に進もう。……あ、小十郎コレ」

 小十郎が全く取らずにいたおにぎりを手渡してやる。大きい奴だから体力回復には持って来いだろう。

 「姉上、今は握り飯など食べている場合では」

 生意気にもこの私に逆らおうとしているので、眉間に皺を寄せてしっかりと差し出してやった。

 「いいから食え。つべこべ言ってると、無理矢理ねじ込むぞ」

 「……はい」

 渋々といった顔でおにぎりを食べさせて、体力回復を促しておく。
とりあえず入口付近にあった葛篭も壊しておにぎりと神水を軽くゲット。
小十郎が必要なければモブ達の体力回復に使ってやる。

 「少しは身体が軽くなった?」

 「
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