第五章
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もうね」
本心が出るのを防ぐ理由がなくなった、それでだ。
「それはしないよ」
「じゃあこれからはでやんすね」
「そういうことはしないでね」
そのうえでというのだ。
「正面から。先生と付き合うよ」
「そっちも頑張るでやんすよ」
「うん、そうするよ」
秀弥に満面の、それでいて泣きそうな笑顔で言うのだった。今彼はこれ以上はないまでに幸せな気持ちを感じてそのうえでだ。
これまで自分自身を抓っていたその手を見てだ、もういいやという顔になって彼をずっと支えてくれた友と共にその場を後にした。これまでいた場所からこれから向かう場所に向かったのである。
抓る理由 完
2015・6・21
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