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竜のもうひとつの瞳
第四十八話
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私は思わず首を傾げてしまった。
何、その英雄外伝ってのは。3の前作か何か?

 「お、お楽しみ武器と、だ、第二衣装」

 言われてPS2を起動してみたら、まぁ、これが面白いこと面白いこと。
コレ、完璧にヤクザじゃんと思ってしまうほどにヤーさんでしたよ、小十郎。
確かにこういう凶暴なところはあるけど……ってか、あのアニメ、全体的に顔が濃いな。
最後の松永さんに噴いたのは私だけではないはず。

 よし、それじゃ小十郎には葱と牛蒡とこの衣装も作って、纏めてセットで贈ってあげよう。結婚祝いに。
怒られたら小十郎には絶対に似合うと思って、って言い包めよう。うん、それで行こう。

 「じゃあ、神様。さっさと戻して。石田さんとも話がしたいし、もう立ち去っちゃった後ってのは止めてよ」

 「へ、変に話の流れを変えない?」

 「最終的に徳川家康が天下獲れば良いわけでしょ? そういう風に仕向けていくから安心しなって」

 ま、どういう展開になるのかは私にも分からないけれど、
出来る限り伊達が良いポジションに立てるように話を持って行くつもりではあるかなぁ。
だって、伊達にいるのに他方の武将だけを立てるわけにはいかないっしょ。
伊達にも美味しい役回りを持たせておかないとね。

 三十年前と同様に突然何処かに落とされるような感覚が私を襲い、そのまま辺りが暗くなった。



 がばっと身体を起こすと、どういうわけか伊達の本陣に倒れていた。
本陣で待機していた兵達がいきなり現れた私を見て驚いていたが、無事だったのかと心配そうに駆け寄ってきた。

 「突然いなくなったから心配したっすよ! 敵に攫われたんじゃないのかって」

 「事情は後で話す、状況は」

 「一刻ほど前に小田原城に攻めに行きました。今頃、豊臣の連中とぶつかってるんじゃないかと」

 なるほど……こいつはヤバいな。もう始まってるってわけか。

 「風魔!」

 呼んだ瞬間、私の目の前に現れた風魔は表情一つ変えずに立っている。

 「状況は」

 「『現在、石田三成と戦闘中。独眼竜はかなりの重症を負わされている。
首を獲られるというところで竜の右目が止めに入ったが……』」

 遅かったか、と思わず舌打ちをする。いや、遅くなるようにあの神様が私をここに戻したんだろう。
話の筋書きを下手に変えないように、って。

 もう過ぎてしまったことはどうしようもないから置いておくとして、今はこれからのことを考えないと。
政宗様でも重症を負わされたということは、おそらく小十郎も無事ではいないはずだ。
あの子は政宗様の剣の師匠でもあるから決して弱くは無いけれど、政宗様と力量は大体同じか少し上かくらいだったはずだ。
ま、極殺入ると小十郎の
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