妖精境の宝物
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最初に行動に移したのは海東――ディエンドの方だった。ディエンドライバーの銃口をキリトに向け、引き金を引く度に光弾がキリトへと襲いかかった。
「はあっ!」
ただし、その弾丸がかつての銃の世界以下の速度であるならば、それはキリトへ通じるわけがなく。《聖剣エクスキャリバー》の輝きが煌めく度に、その光弾は切り払われていき、キリトは翼を展開しながらディエンドへ接近する。
「やるね。でも僕にもやり方ってものがある」
『KAMEN RIDE SASWORD』
キリトを光弾で牽制しながら、ディエンドは素早く一枚のカードをドライバーに挿入すると、音声とともに紫色の騎士がキリトの前に出現する。サソリのような姿をした騎士――サソードの剣を受け止めながら、キリトは先程のアスナを襲っていた謎の存在に合点がいく。
海東の能力はこの騎士たちの召喚。兵隊や鞭使い、このサソリの剣士のような、この世界にありえない存在を生み出す能力だと。
「っ!」
身軽なフットワークを駆使するサソードは、キリトといえども簡単に倒せる相手ではなく。一合、二合、と剣で鍔迫り合いを演じていると、キリトはいつの間にかディエンドの姿が消えていることに気づいた。
「こっちだよ」
「――――!?」
ワープか高速移動か――突如として背後に現れていたディエンドのラリアットをしゃがんで避けつつ、唐竹割りをかまそうとしていたサソードの足を切り裂きながら、空中を飛ぶ能力がないディエンドから逃げるように飛翔する。スプリガン特有の黒い翼は太陽の力を借り、いつも以上にキリトの意志通りに動いていた。
「ヒュー。ならコイツかな」
『KAMEN RIDE SAIGA』
足を負傷したサソードは用済みということか姿を消し、ディエンドは新たなカードをドライバーに挿入する。空中を飛翔するキリトはそれを見過ごしておらず、どこから新たな騎士が召喚されるか気を張り巡らせていると、その気配は――上空。
『It's show time!』
浮遊城のさらなる上空に流暢な英語を発する、純白の鎧にコバルトブルーの線が入った騎士――サイガが、その背面に背負った飛行用ユニットによりキリトの上を行っており、上空から弾幕を眼下に臨む光景に撒き散らす。
「嫌な奴を思い出させる上にキリがない……!」
先のサソードや今のサイガ。何か誓約があるのかも知れないが、何にせよ大元のディエンドを叩かなくてはきりがない。キリトはサイガが発した、かの殺人ギルドの合い言葉を思わせる言葉も含め、そうして毒づきながら――このまま空中を飛んでいても、ただジリ貧になるだけだと、ディエンドが待つ地上へと急降下する。
ただしそれをサイガが許すことはなく、飛行用ユニットの機動力を活
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