妖精境の宝物
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出そうとしたディエンドに過敏に反応し、キリトの右の剣がディエンドの胸部を捉えた。そのまま左の剣によるソードスキル《スラント》に移行するが、その時にはもうディエンドは後退する。
「相手の土俵で戦うもんじゃないね、僕としたことが……」
『ATTACK RIDE ILLUSION』
キリトから離れて新たなカードをドライバーに挿入すると、次の瞬間にはディエンドが六人に分身していた。もちろん携行武器であるディエンドライバーもあり、どれが本物なのか区別がつかないほど精巧だ。
「さて……」
「させるか!」
揃って銃を構えるディエンドに、物怖じせずにキリトは自分から飛び込んでいく。単純に六倍となった光弾は右の剣で防ぎつつ飛翔し、光弾を避けながらすぐに急降下して着地し、一番近くにいたディエンドを切り裂いた。するとそのディエンドは消えていき、イリュージョンの名前の通り偽物だったと理解した瞬間、残りのディエンドが着地した態勢のキリトを取り囲んでいた。
『ATTACK RIDE BLAST』
それぞれのディエンドが先程の光弾強化のカードを用いると、同士討ちも構わず中央のキリトへと狙いをつける。着地して一体に攻撃していた態勢のキリトに、これから散弾銃のように放たれるそれらを避けることは出来そうになかったが、ディエンドたちからその光弾が放たれることはなかった。
「…………」
キリトが立ち上がって血を払うように剣を振るうとともに、キリトを囲んでいたディエンドは全て消えていく。先程の着地時の攻撃とともに消えていった、一体目のディエンドのように――要するに、既にキリトは全てのディエンドに致命傷を与えていたのだ。
ただし、その全てがイリュージョンの名の通りに消えていったということは、本物のディエンドはそこにはいないということと同義であり。それを後押しするかのように、キリトの肩を光弾が撃ち抜いた。いや、全てのディエンドが消えたことに違和感を覚えたキリトが、超人的な反応速度でその程度のダメージで済ませた、というべきか。
「おいおい化け物か」
いつの間にかキリトの視界から抜け出していた本物のディエンドが、キリトに銃口を向けながらそうしてうそぶいた。キリトは肩の負傷を確かめ、まだまだ戦うことは可能だと、HPバーも含めて確認する。
そして海東に気づかれないように、倒れたままのユイのことをチラリと見る。依然として眠ったように動かないままだったが、その位置は海東から離れていっている。この位置取りならば、海東はキリトを無視してユイを盗み去ることは難しい――高速移動をされなければの話だが。
「こいつらはレア物だ。光栄に思いたまえ」
『KAMEN RIDE BLADE GARREN』
『FORM R
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