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『ある転生者の奮闘記』
TURN32
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璧にいらない子やんな? もう俺はゲームでもしとくかな。

「人の手には過ぎたチカラ……そのバージニアという未完成の超兵器がCOREの王を名乗る者に悪用されようとしているのですね」

 されようとやなくてされてんのやセーラ女王。

『これはテロリズムのようでいて違う。キングコアにはテロによって達成すべき、一切の政治目的が無いからだ』

 その時通信映像が現れた。レーティア・アドルフドクツ第三帝国総統やった。

「初めましてアドルフ閣下」

『貴方がトーゴーか……話はデーニッツから聞いている。それにロンメルからの話では面白い提督がいるそうだな』

「デーニッツ提督の事は残念でした。いいえ……私はまだ諦めてはおりませんが」

『それは私もだ。私の許可無く戦線を離脱するような事は許した覚えはないのでな』

「そうですか」

『この第二次宇宙大戦、私の予測の範囲が外れた事が二つある。一つはバイオ・コンピューター・COREの反乱。もう一つは日本帝国の戦いぶりだった。それは東郷毅という司令官の存在があってこそだったようだな』

「過分なお言葉……それにロンメル艦隊を助けたのは私ではなく、此処にいる狹霧のおかげですよ」

『………』

 お、レアアイテム見っけ、一応セーブしとくか。セーブせずにボス戦したらパァやしな。

『………』

 よし、これでセーブはOKと。

「おい狹霧」

「ん? 何すか東郷長官? もう作戦会議は終了ですか?」

「いやまだだが……何をしているんだ?」

「何って……暇なんでゲームしてたんですが……」

「……この人類が存続するか滅亡するかの時に何を呑気にゲームなどをしているんだッ!!」

 そこへマンシュタイン元帥がキレた。

「そう言われても自分は此処にいるべき人間とはちゃいますからね。東郷長官に無理矢理連れて来られたし」

「おいおい、人聞きの悪い言い方をするな」

 東郷長官が呆れたように言う。いや事実でしょうが。

『フフ、ロンメルから聞いた通り面白い提督だな』

 アドルフが苦笑している。

『さて、この場での発言を許可願いたい』

「どうぞ」

「呆気なく言いますね長官」

「構わんよ」

『人工大怪獣バージニアは宇宙災害を動力源にした要塞という事だな』

「そうです。そして機動性とワープ機関を有している」

 キャロルがそう答える。

『ならばバージニアは宇宙災害の拘束艦といえる。先程の主砲……(ブレス)の観測結果を基にすると惑星を死の星に変える事も可能だろう。キングコアを名乗る(もの)が選り好みなしで人類全てを滅ぼすつもりであればバージニアほど有効な兵器は存在しない』

 だろうなぁ。

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