暁 〜小説投稿サイト〜
IS〜夢を追い求める者〜
第2章:異分子の排除
第19話「四組の代表決定戦」
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「まだ....まだです.....!」

  ディアーチェの言葉を無視して、私はよろよろとバルフィニカスを構えます。

「.........。」

「まだ、終わってませんよ.....!」

  バルフィニカスを正面に構え、無言になったマドカさんを見据えます。
  ...シールドエネルギーはもう一撃も喰らえないほど消耗しています。
  ここで決着を付けなければ.....!

「...黒騎士。」

「っ....!」

  マドカさんは静かにISの名前を呟き、ブレードの様子が変わりました。

「....いいよ、決着、付けようか。」

「っ、はぁああああああ!!!」

  その言葉と同時に、瞬時加速を使って今までで一番のスピードを出します。
  そして、マドカさんに向けて大鎌形態にしたバルフィニカスで一閃―――



     ―――キンッ!!



「......え.....?」

  しかし、それは金属が断ち切られたような音と共に、手応えなく振られます。

「....強く、なったね、ユーリ。」

「ぁ.....。」

  見れば、そこには柄だけになったバルフィニカス。
  遠くには斧の部分が無造作に横たわっていました。

「それだけ強ければ、誰も文句言わない....言わせないよ。」

「っ.....。」

  マドカさんはそう言いつつ、容赦なく私の首元にブレードを突きつけます。

「っ、ぁ.....降参....です。」

「ん。この後すぐに休みなよ。体、ボロボロなんだからさ。」

  そう言って、マドカさんは私を持ち上げ、ピットへと戻って行きました。





「....お疲れ、ユーリちゃん。」

「桜さん...。....はい、負けて、しまいましたけど...。」

  ピットに戻り、ISを解除した私を労わった桜さんにそう言うと、桜さんは優しく頭を撫でてくれました。

「ふえ....?」

「...よく頑張ったな。ユーリちゃん。」

   ―――よく頑張ったわね。ユーリ。

「っ.....!」

  撫でながらそう言った桜さんを見て、在りし日の母様を思い出します。

「ぁ...ぅぅうう.....!」

「わ、ちょっ、どうしたんだ!?」

  思わず、桜さんに抱き着いて泣いてしまいます。
  桜さんを困らせる事になりましたけど、今だけは...今だけは、こうしていたいです...。





       =桜side=



「うぁぁっ....ぁあああっ.....!」

「......。」

  俺に抱き着いて泣き続けるユーリちゃんを、優しく抱きしめ返し、撫で続ける。

「(
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