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SAO二次:コラボ―Non-standard arm's(規格外の武器達)―
chapter4:Light that plugs into trouble(思案に差す光明)
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のだった。















「凄いよシリカ! あんなに美味く扱えるようになってるなんて!」
「素直に驚いたわ。中々やるわね」
「え、えへへ……まだまだですよ」
「いや、未だ銃撃に慣れない俺と比べれば十分だって」


 戦闘後、己々アイテムを確認する暇もなくシリカへ詰め寄り、興奮冷めやらぬと口々に褒め言葉を並べた。

 謙遜なのかそれとも本心か、シリカは頬を染めて照れながら頭を掻きつつ、呟いた。


「それにしてもシリカ……良くそんなアイデア思いついたな。槍を使って空中に飛び出したり、位置をずらしたりさ」
「構え方も少し変っていたわね」
「あ! もしかして、シリカって発想の天才だったり?」


 口々に推測を述べる面々に対し、シリカは途端に慌てながら眼前で両手を振りまくった。


「ち、違うます、じゃなくて違いますよ! ある人に指南して貰ったんです!」
「指南? って言うとNPCの教官じゃあないだろうし……他のプレイヤーからか?」 
「はい。実はですね―――」


 時折視線を上へと傾けながら、シリカは数十分前の出来事を語りだす。












 数十分前の鍛錬所。

 ロビーで白髪の少女と出会い鍛錬室に入った後。
 シリカはまず自己紹介をしようと彼女を真っ直ぐに見詰めた。


「あ、あの、私シリカって言います!」
「自己紹介ありがとうございます。私は、セツナと言います」
「セツナさん、ですか……」


 この『Non-standard arm's』の世界はゲームなのだから、アバターの容姿は身長・体幅・造形を如何様にも自由に設定できる為、現実世界での白髪の少女・セツナが美人だとは限らない。

 されど……架空の誰かを演じているというよりも、己の有りのままで居る様な彼女を見るたび、どうもただのアバターでないという気配すら、シリカは覚えていた。


 そうして、改めて見ても綺麗な人だとシリカが見惚れている間に、セツナはシステムウィンドウを開き、振り返りながらシリカへ確認を取ってくる。


「済みません。その武器の種類は?」
「あっ……えっと、短剣と両手槍です」
「ふむ、短剣と、両手槍……っと」


 それだけ呟くと後は悩む事もなく、慣れた手つきでメニューを操作し軽くクリックして武器を実体化させた。
 握られている武器は、シリカの持つ灰色系で塗られたシンプル造形のそれと違い、蒼いラインの美しい透き通るような刃と機械的な柄を有している。

 セツナは感触を確かめるかの如く、手の内でクルクル回しながら遊んでいたが……すぐに表情を引き締め素振りを始めた。


「……フッ!」

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