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SAO二次:コラボ―Non-standard arm's(規格外の武器達)―
chapter4:Light that plugs into trouble(思案に差す光明)
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戻して、隙有りとばかりに突進してきた槍牙猪をヒラリとかわして見せた。


「……へっ?」


 一時間前とは段違いのキレと滑らかさ、そして可変機構の絶妙な差し込みに思わず、リーファは呆け棒立ちになってしまった。


「リーファさん前っ!!」
「!? ちょ、うわわわ!? ……あ、あぶなぁ……!」


 寧ろ驚きに引き摺られて動きが悪くなっている分、彼女の方が危険を呼び込んでいるかのようだ。

 呼びかけのお陰か紙一重なものの、如何にかこうにか猪の突撃を避け切ったリーファは一旦息を整え、槍牙猪が蹄で地を掻く動作をしている間にシリカへ問いを投げかけた。



「シリカ、動きすっごく良くなってるけど何かあったの?」
「えへへ……実はですね、とある人にこの武器の使い方を、色々と教えて貰っちゃったんです」
「有る人って―――」

[ブギイイギギイィイィ!!]


 誰なのかとリーファが続けて問い掛ける前に槍牙猪は、濁った響きの鳴き声を上げ、またも草を散らし誇りを巻きあげ体当たりを仕掛けてくる。
 バッ、とほぼ同時のタイミングで二手に分かれ回避し反対側に居るシリカをチラと見やったリーファは、取りあえず聞くのもこの戦闘が終わってからにしようと表情を引き締めた。

 弧を描いて若干ながらドリフトして止まり、現在のパラメータでは近付くのも少々躊躇われる数メートル遠くに陣取る猪は、蹄で地を軽く叩き目線をシリカとリーファの間で往復させている。
 目的と定めるはリーファか、シリカか。
 打ち据えるは魔法具使いか、槍&短剣使いか。

 大凡五回は所作を繰り返し、一回強く地面を穿ち突っ込んでいった先は―――――リーファ。

 後方へと派手に砂煙を上げ、今までと何ら変わらぬ力強い足音を上げて、巨体と槍牙を突き刺さんと迫りくる。


「甘いよ、っと」


 されでいくら迫力があろうとも、初戦それは見慣れた動作。リーファとて慌てる事はしない。
 余裕の表れなのか、マタドールもかくやのギリギリさと身軽さを持って体を翻し、通り抜けざま猪に一本の赤い切り傷を刻む。

 更にまた舞う様な半回転から、トリガーを押しながら振り切る事で臀部目掛け風の魔法刃を三つ、全て狙い通り命中させて見せた。

 ヘイト値の変動により、ターゲットがリーファへと固定されたかいっそ執拗なまで槍牙を持ち突撃してくる猪にも、彼女はまたダンスさながらの動きにて次々回避していく。
 三日月と蕀が宙を舞い、槍牙猪に突き刺さっていく。


「私もっ……!」


 ターゲットが自分から逸れているのを隙と見たか。
 シリカが右後部から近付き、短剣を振い数度も斬り付ける。

 より深い赤のダメージエフェクトが刻まれるが……現実のファン
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