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SAO二次:コラボ―Non-standard arm's(規格外の武器達)―
chapter4:Light that plugs into trouble(思案に差す光明)
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 所々に数本の木が立ち並ぶ、初心者御用達の草原。
 現実時間とリンクしている為かやや陽も傾き始め、黄金(こがね)の光がその草原を照らす頃。
 

「もう……一回!」
「次頼む!」
「はい! ――――せえぃっ!!」


 約一時間前に響いた声と、ほぼほぼ同じ声が草原に僅かに木霊し、吸い込まれて消えていく。
 三対四という数の違いこそあれど、他を比べるならメンバーにも武器種にも、何ら大きな違いなど存在しない。

 キリトは銃撃機構仕込みの剣を手に持ち接近戦を行い、
 リーファは魔法具を手に持ち中距離をメインに据え、
 シノンはスナイパーライフルで遠距離からの狙撃を続け、
 シリカは短剣を手に己の出来る事を実行する。


 役割分担は変わらず、《見た限りで》異なる物を上げるとするなら―――モンスターの数が違う為、キリトとシノンが二体を、リーファとシリカが一体を請け負っている事だろうか。


 否……もっと大きな変化が、彼等パーティーの間に起きていた。


「よし……教えて貰った通りに……!」


 ブツブツ呟いていたシリカだが、槍型の牙を持つ猪が自分目掛けて突っ込んでくるのを見やると、すぐに短剣を胸の前で斜めに構える。

 攻撃事態は単調なので苦も無く回避でき、間髪いれずに接近。
 高速で刃を往復させ、二の字を描いて切り付ける。


[ブギィッ……!!]
「シリカ、下がって!」


 振り切ったその隙を狙う槍牙猪を牽制しつつも、リーファは彼女へと声を飛ばす。

 が、何故だろうか……シリカは下がろうとせず、一定距離からも離れない。
 それどころか―――更にもう一発斬り付け、“流れ” に大きな歪みを作ってしまったのだ。


「シリカっ!」


 リーファの叫びも空しくイノシシの牙は振り被られ、至近距離に陣取るシリカへ迫る―――!


「はっ!」
[ウウウゥゥゥッ……!!]


 直前に軽く跳躍したかと思うと短剣が両手槍に変形し、掴んでいるシリカの身体を空中へ持ち上げてしまった。
 勢いからか、握った手を支点としてポールダンスの如く、僅かながらシリカの位置がずれた。


 しかしシリカが攻撃を避けれようとも、握った槍は動かない所為で牙を避けられない。
 打ち払う様に柄に激突して、小柄な体が振り回される…………直前、再び短剣へと戻った得物をシリカは徐に振りかぶり、


「せいっ!!」


 上空から落下しつつ一発、高らかな風切音とともに斬り付ける。
 そのまま跳び込んでのローリングで猪の横に抜けるともう一度跳躍し、モンスターの振り向きざま両手槍に変形させ突き刺しつつ距離を放す。


 最後……バランスを崩す前にまたも短剣に
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