機動戦艦ナデシコ
1255話
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その辺を考えれば、技量と性格が必ずしも一致していないのは明らかだ。
だとすれば……この部屋の様子を窺っているのは、カメラとかマイクではなく、それ以外の何かという事になる。
ちょっと興味深いな。
シャドウミラーに存在しない技術であれば、こっちとしても是非入手しておきたい。
取りあえず監視カメラとかマイクとかがないのを確認し、そのまま空間倉庫へと収納する。
……さて、もし監視カメラ以外の何かでこっちの様子を見ているのだとすれば、もしかして今のスライムも何か把握されたか?
可能性としてはあるな。
いざという時の為に脱出の準備は整えて置くべきか。
いや、影のゲートを使えばいつでも脱出は出来るんだから、その辺の心配はまず有り得ないんだが。
そもそも、俺に銃を撃ち込んでも無意味なんだし。
「となると……取りあえず寝るしかない、か」
正直、こうやって1人で寝るってのは随分と久しぶりだ。
Fate世界では毎晩のように凛と綾子と一緒だったし、それはホワイトスターに戻ってきてからも同様だ。
いや、レモン達9人を相手にしての夜を毎晩過ごしているんだから、本気で1人で寝るのなんて……あ、でもFate世界で最初の数日は俺1人で寝てたか。
スキー旅行の時も結局夜は冬? 雪? なにそれ? って具合に熱い夜を過ごしたし。
寧ろ旅館だからこそ、余計に激しい夜を過ごした。
「ま、今更そんな事を考えても意味はないか。久しぶりに1人の夜をゆっくりと過ごすのも悪くないだろ」
そんな風に呟き、TVを見ながらやがて襲ってきた眠気にその身を委ねていくのだった。
プシュッ、という音と共に人の気配を感じる。
「あら? まだ寝てたのね」
そんな声も聞こえてきて、目を開けるとそこにいたのは寝る前に見た顔だった。
えっと、確か……
「ハルカ、だったか?」
「……ええ。その、凄いのね」
薄らと頬を赤くしてこっちを見ているハルカの視線を追うと、そこには何故か俺の身体が。
寝る前に着ていた服の類は全てを脱ぎ去っている。
履いているのは下着だけであり、どこからどう見てもセミヌードとでも呼ぶべき姿になっていた。
「いやん。えっち。……とでも言えば、それらしいのか?」
「あのね。全く恥じらった様子もないのにそんな事を言われても困るわ」
「……男の肌を見たくらいで赤くなるとは、ちょっと思わなかったな」
脱ぎ散らかした服を着ながら告げると、ハルカは不服そうな表情を浮かべる。
それでいながら、チラチラと何度か俺の方へと視線を向けているのは、俺が服を着たかどうかを確認する為だろう。
実際俺が服を着たのを確認すると、手に持っていたお盆を机の上に置きながら口を開く。
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