機動戦艦ナデシコ
1255話
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しそうなったら、ナデシコの船体くらいはお土産として持って帰りたいところだな。
機動戦艦ナデシコってタイトルにもなってるくらいなんだから、多分何らかの特殊で特別な要素はあるんだろうし。
「では、私はこの辺で失礼します。……出来るだけすぐにアクセルさんの要望に応えられるかどうかを確認しますから、くれぐれも迂闊に部屋から出ないようにお願いします」
「分かった。じゃあ、よろしく頼む。お互いの為にも……な」
その言葉を最後にプロスペクターとゴートは部屋を出て行く。
そんな2人を見送った後、特にやるべき事がない俺はベッドへと寝転がりながらTVのスイッチを付ける。
『木星蜥蜴をやっつけよう! この番組は、ネルガルの提供にてお送りします』
……いきなりネルガルか。
そんな風に思いながらも、取りあえず少しでも情報を得る為にTVを眺める。
同時に、掛け布団を身体に掛けながら……空間倉庫からスライムを伸ばす。
太さは0.00001mm。人の目に確実に視認されないような細さのそれは、俺の意思に従って部屋の中を探っていく。
探っていったのだが……おかしいな。監視カメラの類が見当たらない?
もしかして、実はこの部屋は監視されてないのか?
いや、まさかそんな事がある筈がない。
そもそも、俺は完全なアンノウン。
俺の遺伝子を調べようとすれば、この艦に異常が発生する程のイレギュラーだ。
そんな俺が部屋にいる状態で監視していなければ、このナデシコに乗っているのは相当な間抜けの集まり……と思ったところで、艦長がテンカワを追いかけている光景を思い出す。
そうなんだよな。艦長がああなんだから、他のメンバーも……って、んな訳あるか。
艦長がああだからこそ、それ以外のメンバーも……というところで脳裏を過ぎったのが、食堂で会った3人の女。いや、1人は少女だったか。
色気たっぷりの女と、三つ編みの女と、自称少女。
……もしかして、このナデシコって色々と危険なんじゃないのか?
いやいや、タイトルになるくらいなんだから、そんな事はない筈。多分。きっと。
大体そういう風に考えるのなら、シャドウミラーだって能力はともかく、性格はとてもじゃないけど自慢出来るようなものじゃない。
とにかく敵を求めるムラタとか、小生意気なアウルとか、結婚したにも関わらず未だにどこか軽い感じのムウとか。
そもそも、シャドウミラーの代表である俺が未知の世界に真っ先に飛び込むし、派手な戦闘になった時も俺は指示をしないで単独行動をしている。
少なくても、シャドウミラーを見て真面目な軍人だと思うような者は少ないだろう。
いや、きちんと真面目な奴もいるんだけど。
それこそ、コーネリアとかスレイとかは真面目に軍人をやっているし。
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