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ドラゴンクエストX〜紡がれし三つの刻〜正式メンバー版
二の刻・青年期前半
第二十二話「オラクル屋とブラウニー」
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活が長かった為に今だ戦闘の勘が取り戻せておらず、頼りの綱でもあった武器を失った事で今までの様な余裕が無くなってしまった。
せめてあと一人仲間が居れば状況はもう少しマシだったかもしれないが。

「くそっ!後もうちょっとだって言うのに」
「仕方ない、呪文と生身の攻撃だけで何とかするぞ!」
「しかしこうも絶え間なくこられたら呪文を唱える暇も無いよ」

そんな時……

「カアアァーーーーーーッ!」
「うわっ!な、何だ?」
「お、おい、あれを見ろ!」

二人が慌てて振り向いて見ると先ほどのブラウニーが木づちを構え、雄叫びを上げていた。
そして魔物達を鋭い目線で睨み付けると勢いよく飛び掛かり、振り抜いたその攻撃は一撃で地面ごと数匹のモンスターを吹き飛ばしたのだった。

「マ、マジかよ…」
「…凄まじいね」

辛うじて攻撃をかわした数体の魔物はブラウニーに反撃しようとするが、ブラウニーは魔物達に向かって再び木づちを構える。

「マダ…ヤルカ?」

ブラウニーが睨み付けながらそう言うと、残っていた魔物達は一斉に逃げ出して行った。
それを見届けると力尽きたのか、ブラウニーは木づちを落として崩れ落ちた。

「お、おい。アイツ大丈夫か?」
「大丈夫な訳ないじゃないか!取り合えずホイミをかけてあげないと」

「ちょっと待ってくれ」
「え?」

リュカがブラウニーにホイミをかけようとすると馬車の持ち主の男が待ってくれといって来る。

「何だ?まさかアンタを守ってくれたコイツをモンスターだから治すなとか言うつもりか?」

ヘンリーが怪訝な表情でそう言い放つと…

「ぶわっかむおおーーーーーーーんっ!」
「「うわあっ!」」
「痩せても枯れてもこのオルタム、たとえ魔物であろうとも命の恩人にその様な事を言うほど落ちぶれてはおわぬわい!」

さっきまでの弱々しい姿は何処へやら、怒り心頭でヘンリーに食って掛かる男だった。

「だ、だったら何故止めようとするんだ?」
「何、この特薬草を使ってもらいたいと思ったまでじゃ。ホイミよりは回復量は上じゃぞ」

そう言って男が取り出したのは特薬草。
滅多に手に入らない回復効果の高い薬草であり、その分値段もかなりの高額になる。

「いいのか?たしかこれ一つだけでも200ゴールドはしたと思ったが」
「当たり前じゃ。先ほども言ったが、こやつはワシを守ってくれた命の恩人じゃ。ここで出し惜しみなんぞしたら遠き御先祖様に申し開きが出来ぬわい」

そう言われ、特に拒む理由も無いので受け取った特薬草をすり潰してブラウニーの口に流し込む。
するとその高い回復力によって傷だらけだったブラウニーの体は瞬く間に癒えて行き、穏やかな寝息を奏でながら眠りに付いた。

「これで
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